(Bloomberg) -- 昨年8月の最高経営責任者(CEO)就任時に「新規まき直し」を約束した米ゼネラル・エレクトリック(GE)のジョン・フラナリー氏は現在、さらなる対応を迫られており、16日には会社分割の可能性を検討していると表明した。

GEはこの日、長期介護保険事業の古いポートフォリオに関連して、予想を上回る62億ドル(約6850億円)の費用を計上すると発表。その後、フラナリーCEOはアナリストとの電話会議で、GEの主要事業である航空、発電、ヘルスケア部門をそれぞれ分離・上場させる案などを検討すると言明した。同CEOは昨年11月、これら3部門を分離するのではなく、注力していく計画を強調していた。

フラナリーCEOはこの日の電話会議で、「われわれは当社事業の潜在能力を最大化するため、ポートフォリオに最適な構造を積極的に検討している」と説明。見直しにより、「合理的である限り、部門の分離上場など、数多くのさまざまな改革に至る可能性がある」と述べた。

GEの62億ドルの費用計上の発表により、GEの何らかの部門で予想外の問題が発生するのではないかとの懸念が高まったほか、GEが現在のビジネス環境に対応できるかという問題も浮上した。

ウィリアム・ブレアのアナリスト、ニコラス・ヘイマン氏は、この複合企業モデルの成長可能性は急速に低下していると指摘。GEは中心事業の幾つかにしがみつくかもしれないが、「簡素化し、焦点を絞る必要がある」ことは明らかになりつつあると述べた。

16日の米株式市場でGEの終値は2.9%安の18.21ドル。

原題:GE’s $6.2 Billion Stumble Has CEO Talking Again of a Breakup (1)(抜粋)

--取材協力: Katherine Chiglinsky

: Tokyo 城塚愛也 ashirotsuka@bloomberg.net.

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