【蛯原健】シリコンバレーは逆風、「アジア・シフト」は加速
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寄稿しました。今年はとにかく中国テックの日本語での報道が激増した年でした。インドも増加傾向で、来年はデジタル経済圏の「アジア・シフト」傾向がますます顕著となるでしょう。米国も更にニュースが増えそうですが、プラスのそれ同様、マイナスの意味での報道も少なからず聞こえてきそうです。
そんな来年も皆様に実り多き年となりますよう、メリークリスマス。注目すべき点がコンパクトにまとまっていますね。先週、トルコで、企業関係者や政府関係者数名と議論する機会があったのですが、中所得国の経済やビジネスのあり方は、これからのテックビジネスで大きく、そのあり方が変わろうとしているという話しをしました。アジアはまさに中所得国が多く、マクロデータだけでは読み切れない部分を考えていく必要があります。トルコでもスタートアップイベントが盛り上がる兆しがあると聞きました。
日本とは大きく環境が異なるため、アジア各地で行われているスタートアップイベントや、スタートアップ創業者のトークを聞きに行くことをお勧めします。日本から参加しやすいのは、香港のRISEとシンガポール・ジャカルタ・バンガロールで行われるTech in Asiaです。参加料さえ払えば誰でも見にいけます。こうしたイベントに行くと、アイディアそのものは日本のスタートアップが早かったり、サービスの質が優れていると感じることが多いのですが、差が付くのが英語をはじめとした多言語展開。
最近面白かったのは、ハードウエアスタートアップのRazerの海外戦略担当者の話。世界の潮流が分かりやすくまとめられており、腹落ち感のあるロジックでした。サンフランシスコは確かに家賃も頭打ち、ここ最近は元気がない印象(とはいえすごいんですが)がありましたが、まさにこうしたエリア分散のせいなのかもしれません。