時代遅れの「現金主義国家」日本 遅れている日本の「キャッシュレス化」と「フィンテック」の現状
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中国でのキャッシュレスがよく話題になりますが、爆発的に普及した背景の一つに、現金払いのコストが日本よりも高く強いニーズがあったのだと思います。
例えば、大学の学食ではチャージ式のカード決済が10年以上前に導入されました。限られた時間で大量の学生をさばかなければいけない学食では現金のやりとりは時間ロスになりますし、衛生的にも問題があります。日本の大学では事前に食券を買う方式がメインだと思いますが、中国ではそもそも自販機が普及していないんですよね。
バスでも、交通カード決済が導入される以前は、車内での両替ができないので、100元紙幣しか持っていない場合、1元の運賃を払うのにとても苦労しました。「もういらん」と言われたこともありますが(笑)
日本に帰って驚くのは「かゆい所に手が届く」製品・サービスです。アイデア商品などが良い例だと思いますが、不便なことがあるとすぐにカイゼンして製品化されます。
キャッシュレス化が進まないのは、現金を使う事に多くの日本人が不便と感じていないからなのではないでしょうか。日銀の資金循環統計を見れば分かる話ですが、政府債務がどれだけ積み上がろうと、大地震や津波が来ようと、そしてミサイルが飛んでこようと、本邦家計部門の現預金志向は一切変わることはありませんでした。これが何故なのかは正直確たる理屈を持って説明できるものではなく、つとめて精神的な問題なのではないかと思わされます。技術革新によってその精神的な問題が変わるのかどうか、議論の余地はあるように思います。
なお、この手の話題になると「インドや中国は日本と違ってキャッシュレスが凄く進んでいる」という話が出てきますが、それは元々、旧来のインフラが貧相だったから普及しやすいというだけの話であって、前提条件も含めて比較する必要があるとは思います。