【激突】動画戦国時代、成功の鍵は「ステイフォーカスト」

2018/4/22
米動画配信サービス大手、ネットフリックスの快進撃が続いている。
巨額の資金を投じて製作するオリジナル映画やドラマを原動力に、世界のユーザー数は1億2500万人にのぼる。
先週発表された1~3月期の決算は、売上高が前年同期比40%増の37億ドル(約3980億円)、純利益は63%増で2億9000万ドル(約312億円)となった。
しかし明るい話ばかりではない。コンテンツの流通を巡り映画界との軋轢も表面化してきているのだ。
というのも、来月フランスで開かれる「第71回カンヌ国際映画祭」では、コンペティション部門でオリジナル作品の参加が認められず、一大論争に発展している。
映画界の歴史としきたりを覆す巨人はこの状況をどう見るのか、プロダクト最高責任者グレッグ・ピーターズ氏に話を聞いた。
グレッグ・ピーターズ/プロダクト最高責任者
2008年にネットフリックス入社。インターナショナル・デベロップメント最高責任者として家電メーカーなどと世界的な提携関係を構築。映画やドラマを視聴できるデバイスやプラットフォームの拡大に取り組み、2015年日本でサービスを開始した際は日本法人代表を務める。2017年より現職。デザイン、設計を含めプロダクト部門を指揮する。イェール大学物理・天文学部卒の経歴も持つ。
──去年「カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に、オリジナル作品を出したところから問題が発生しましたね。今年は映画祭の主催者が公式のコンペ部門への参加を禁止し、ネットフリックスはコンペ以外でも出品しないとしていますね。