ビジネスパーソンの夏ファッションは“色と素材”がポイント
2017/8/8
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」（毎週月～木 9：00～13：00）と連携した企画「PICK ONE」（毎週月～木 11：10～11：20）をスタートしました。
8日は、銀座テーラー専務の鰐渕祥子さんが出演。「安倍、麻生、稲田、蓮舫、小池。“政治家ファッション” プロの評価は？」（ホウドウキョク）を題材に、政治家やビジネスパーソンのファッションのポイントについて解説しました。
安倍首相はネイビーが勝負カラー
サッシャ 今日は、「安倍、麻生、稲田、蓮舫、小池。“政治家ファッション” プロの評価は？」というトピックにフォーカスです。
寺岡 解説してくださるのはNewsPicksの公式コメンテーター「プロピッカー」の鰐渕祥子さんです。
鰐渕さんは、銀座にあるオーダーメイドスーツブランドの老舗「銀座テーラー」の後継ぎでいらっしゃいます。おはようございます。
鰐渕 おはようございます。
サッシャ 今回の記事を選んだ理由と中身について教えて下さい。
鰐渕 政治家に限らず全体的になんですけれども、ご自分が着られるお洋服について後回しにされている方が非常に多い世の中かなと思っているんです。
政治家に関しては国を背負っていらっしゃって、人に見られる機会も多いということで、こだわりを持ってお召しになられている方もいる一方で、「ちょっとわからないのかな」という方もいらっしゃると思っています。
この記事では、第一印象の30%は見た目で決まるとされています。初対面では、人間性、性格、仕事ができるかどうかはコミュニケーションをとらないと分からないのですが、それでも30%が得にも損にもなることをお伝えしたくて、この記事を選びました。
サッシャ アメリカ大統領の例でいうと、オバマさんは割と体を引き締めていて細身のスーツを着ていました。
でも、トランプさんは必ずワンサイズくらい大きめで「今時そんな太いネクタイ？」みたいな感じがあるため、「全体的にもう少し細身にしたらカッコいい」というウェブの動画も上がっているくらいです。
日本の政治家の場合はどうなんでしょうか？
鰐渕 安倍総理を例にすると、色へのこだわりをうかがうことができます。ネイビーを非常に多く着ておられると思うんですけれど、あえてネイビーを勝負カラーにされているのではないかと考えています。
例えば、同じネイビーであっても鮮やかであったり、ダーク系であったり、ブルーグレーであったりもします。
前回のG7サミットでは、かなり明るめの色を選ばれていました。初めて参加する他国のトップが多かったので、その中でも日本が主導権を持って行けることを示すメッセージを出すために、選んだのかなと思います。
ビジネスパーソンのポイント
寺岡 では、ビジネスパーソンで気を付けるべきポイントはありますか？
鰐渕 大前提としてTPOはあるんですけれども、何かを選ぶ際には、必ず「なぜそのアイテムを身に着けるのか」について、ご自身で理由と理解を示していくことが大事だと思います。
寺岡 あまり考えたことないかもしれないですね。
サッシャ どう考えたらいいんですか？
鰐渕 例えば、お洋服に関して言うと、「なぜこの色を選ぶのか」「どうしてこの襟の形を好むのか」「なぜこのブランドがいいのか」とかですね。
あるいは、「自分が共感し、目指している人が身に着けているブランドだから選ぶ」ということもあると思います。「それを着ることで自信が持てる」でもいいと思います。
色もいくつか試してみて、「顔色がよく映るのは何色だろう」と考えるのも面白いと思います。
サッシャ 知識が不足している人がこうすればいい、というものはありますか？
鰐渕 やはり色を見るのが一番だと思います。スーツの場合、オーソドックスで良いのはネイビーです。どんな場所でも受け入れられやすい色です。
もし相手の方に柔らかい印象を持ってもらいたい場合は、淡目のグレーやベージュなどですね。ベージュはコーディネートが難しいので、グレーの方が無難ですね。
サッシャ ネクタイの色のセレクションもありますからね。
鰐渕 それこそ、アメリカの大統領は赤のネクタイが多いですよね。
強いメッセージを伝える、主張するという意味では、赤は良く使われます。日本の政治家でも、勝負の時は赤を選ばれる場合もあると思います。
素材選びが重要
サッシャ ちなみに、この暑い夏の時期のビジネスファッションはどうしたらいいですかね？
鰐渕 例えば、ネクタイを外す場合は解禁のシャツを選ぶのは鉄則かなと思います。
素材については、夏用のものがすごくたくさんあります。定番は麻なんですけれど、他にも綿やモヘアなどがあります。
スーツではサマーウールという非常にしわになりにくくて通気性がよく、さらに軽い機能性の高い素材も出てきています。そのため、素材選びが重要になると思います。
サッシャ そうですよね。ジャケットやスーツは季節感を外して着ちゃうと「それ冬っぽくない？」とかありますよね。
寺岡 私たちもそうですけれど、私服で会社に行く人もいると思います。ビジネス上で私服の場合、ポイントはありますか？
鰐渕 メンズで言うと、もし可能であれば、今はジャケットでも軽い仕様のものがあるので、ジャケパンスタイルであれば、インナーはカットソーにして、パンツも足首が見えるくらいにする。
最近では、それにスニーカーを合わせる方もいますし、スリッポンにするなどのオシャレも楽しめるのではないかと思います。
寺岡 それならビジネスでも大丈夫と。
鰐渕 スーツじゃなければダメという会社であれば、素材選びを気を付けてもらえればと思います。
サッシャ なるほど、また色々レクチャーしてください。鰐渕さん、どうもありがとうございました。
鰐渕 ありがとうございました。
※本記事は、放送の内容を再構成しています。
今回のニュースをはじめとした鰐渕さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
