【図解】東大物理学者が説く「重要な問題を発見する力」の鍛え方
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記事途中にある図、「気になる」、「どうしてだろう」、「おもしろそう」は本当に問題発見の源。これを自然に持っていてかつあきらめずに突き詰められる人は研究者向きだと思う。ただ最後の「おもしろそう」がクセもの。だいたい自分が面白いと思うものは独りよがりなものが多いので、うっかり他人にもらすとつぶされてしまう(もしくは自分でつぶしてしまう)。でも、そこを我慢してつぶさず突き詰めていくと独創的な発想に生まれ変わることがある。もちろん、自己満足的な域を出ず時間の無駄で終わることもある。「おもしろそう」は取り扱い注意。
学生さんが研究室に配属され研究テーマを模索する段階で、うちの研究室で扱っている触覚等についていろいろ調べて、こんな研究はどうか?とあれこれ提案してきてくれることがあります。ただ残念ながら、多くの場合はあまり面白くありません。ちょっとした「何かおかしいな?」に基づいていないからだと思っています。
そういうときは、学生さんの趣味について聞くようにしてます。自分が好きで深く考えている事柄の中には、そのことを考えていない人間には気づけない「これはどういうことかな?」が多く潜んでいるためです。そうした会話の中から出てきたちょっとした疑問を、一段階抽象度を上げてあげると、うまいこと研究に結びついたりします。
その意味でも、もっと多くの人がこういうスタンスを身につけられるといいなぁと思います。子どもの疑問とか、発見の宝庫なので、実は主婦とかすごく研究に近いんじゃないかなぁと。情報は世の中に溢れているなかで、コンサルタントの強みの一つは間違いなく「問いを立てる力」になっています。それを「論点」と呼んでいますが、じゃあ「論点って何ですか?」と質問をすると意外と答えられない人も多い。噛み砕いて言えば「答えることで結論に近づく問い」ということ。
正しい問いをたてられれば答えは半分くらいでたようなもの。「何を考えるべきかを考える」という時間が一番苦しく、一番創造的な時間ですね