【週刊文春編集長】1週間で「最もアドレナリンが出る」瞬間とは

2017/4/21

設計図どおりに作っても面白くない

──週刊誌の編集長は、すべての人に対していい顔をできるわけではなく、精神的なタフさが求められると思います。そのような中、ハードな場面を乗り切るモチベーションはどこから湧いてくるのですか。
新谷 やっぱり、週刊文春を作ることが楽しいからでしょうね。世の中の最前線と常に向き合いながら雑誌を作れる。こんなに面白い仕事はありません。
週刊誌だから、来週号の取材をスタートする木曜日には、記事は影も形もない。それが1週間後にはでき上がって書店に並ぶというのは、醍醐味ですよ。
週ごとに取材班を組んだり担当を決めたりして、木曜日の夕方からスタートする。その時点で、着地点は見えていないんです。情報がうまく集められるかどうかわからないし、スクープだと思ったものがガセネタかもしれない。