【真相】Uberへの出資を見逃した孫正義、逆襲のクルマ投資

2017/4/21

浮かび上がるUber包囲網

2017年3月、中国における配車サービスとライドシェアで市場シェア90%以上を独占する滴滴出行(ディディ・チューシン)を巡り、あっと驚くニュースが流れた。
「もし実現すれば、中国のテクノロジー史上最大の資金調達になる」
米ブルームバーグが報じたところによると、時価総額3.5兆円と推測されるディディが、新たに60億ドル(6600億円)もの出資受け入れを検討しているという。
2012年に創業したディディは、いまや中国の「スマート交通」をけん引するメガベンチャーだ。スマートフォンひとつでクルマを呼べるアプリは、約4億人のユーザーを抱えており、1日約2000万件を配車する生活インフラになっている。
ディディは2016年8月、Uberの中国事業の営業権を買い取り、事実上の独占企業になっている(写真:Zhang Peng via Getty Images)
そこに巨額出資をすると目されているのが、孫正義社長が率いるソフトバンクだ。