【最終回】東原社長「日立107年のマインド、内部から壊す」

2017/4/9
モノづくりの発想では勝てない。
特集では、日立がこの10年取り組んできた改革を見てきたが、すでに事業整理の段階から、あらゆる分野で進むIoTの成長モデルへとシフトしなければならない。
そのキーマンとなるのが、川村隆名誉会長中西宏明会長の後を継いで、2016年に社長兼CEOとなった東原敏昭氏だ。
世界の巨大企業たちが猛スピードで取り組むデジタライゼーション時代のビジネスを、日立はどう勝ち残るのか。

3年前から改革案を温めてきた

──2016年に、IoTプラットフォームである「Lumada(ルマーダ)」を前面に押し出した大きな組織変更をしましたが、今の手応えはどうでしょうか。
2014年4月に社長になった時からこの構想は温めていました。今年の4月にも体制を変えますけど、これは実は、以前から考えてきたことを淡々とやっているだけなんです。
去年の4月は、例えば、ITを担当する情報通信カンパニーが2兆円規模と大き過ぎたりするのを、きちんとコントロールするため、14のスモールビジネスユニットにして責任者を置いたんです。
同時に、共通のプラットフォームを、情報部隊からバーンと、グループに切り出しました。それで、14のスモールビジネスユニットと絡まるところで、それぞれきちっとプロフィットコントロールをしなさいというメッセージだったんです。