【乙武洋匡】障がい者が叩かれる社会は健全だ

2017/1/14
人生は「七転び八起き」と言う。転んでも、転んでも、立ち上がる。そして、また転ぶ。そんな苦くて痛い経験があるからこそ、つかめる成功もある。「私の始末書」は、そんな転んだ人が失敗を振り返る反省記だ。第4回には、昨年不倫騒動で表舞台から姿を消した作家の乙武洋匡氏が登場する。
 #01:障がい者が叩かれる社会は健全だ
 #02:「行き過ぎた報道」はマスコミだけのせいではない

不倫騒動における3つの論点

──2016年3月に不倫が発覚して騒動が起こりましたが、世間の反応を率直に振り返ってもらえますか。
乙武 私自身は他人のプライベートに関心はなく、もっと言えば、公の活動とプライベートは切り離されるべきだと考えています。ですから私はそういった理由で誰かを批判することはありませんが、自分の価値観が一般的だとも思わないですし、公私を分けずに考える方が多いことも理解しています。
そういう考えから、「言っていることと、やっていることが違うじゃないか」と憤ったり、裏切られたと思われることはよく理解できます。教育や子育てをテーマに語ることが多かったことも、批判を浴びる原因だと自覚していますし、しっかりと受け止めるしかないとも思っています。