【志賀CEO】大企業イノベーションを阻む「心の岩盤」
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「経営者の“心の岩盤”」と表現なさっていますが、大企業が思い切った事業開発に取り組めないことの少なからぬ理由は、雇用を守らねばならぬがために目の前の事業を破壊しかねない新たな事業に対して本気で取り組み辛いという点にあるのだと思います。逆に言えば、そういった点にこそ新興企業が割って入る余地がある。
一方で極論すれば、そうまでして既存の事業や雇用を守ると言うのであれば、それもまた一つの見識ではないでしょうか。株主の了解の下で縮小均衡していくことも、別にあってもいいと思います。
十把一絡げに「大企業」と呼んだところで、イノベーションに積極的な会社もあれば、そうでない会社もあることでしょう。不慣れな会社であれば、積極的な他社や新興企業に革新の余地を委ねて衰退したところで、社会全体から見れば何の不都合もありません。「イノベーションを起こせ。けれども現状の業務内容や雇用は維持せよ」と言うのは無い物ねだりでしょう。大企業に対する「自前主義を脱せよ」「攻めのポートフォリオマネジメントをせよ」というメッセージは、大企業経営者であった志賀氏だからこそ説得力があるのか、「おまゆう(おまえが言うな)」と受け取られるのかよく分かりませんが、立場が変わり、ご自身の業績も振り返られてるんでしょうね
ポートフォリオマネジメントについては何度か紹介しましたが、冨山さんの書籍にある
「最高益でリストラできますか?」
「黒字事業を撤退できますか?」
という二つの質問に色々なことが凝縮されすぎていてあまり足すことがありません
人間なのでやる方は難しい。だからこそ外部からの声が重要です志賀CEOのような、大企業のトップマネジメントで、スタートアップや大学にも知見があり、オープンに若手と話せる人物が増えてくれば、新たな化学反応がどんどん生まれてくるはずです。大企業村、スタートアップ村にこもっていては、イノベーションは生まれません。