【動画付】佐山展生×堀江貴文×楠木建の新春大放談
2017/1/2
佐山展生氏×堀江貴文氏×楠木建氏の「新春 大放談」──。
NewsPicksの重鎮3人が2016年の「因縁バトル」から1年ぶりに集結し、2016年に話題になった次の8テーマを議論した。
「義務教育は必要か?」「新卒でいったん就職すべきか?」「解雇規制は緩和すべきか?」「働き方改革」「スモールIPOに意味はあるか?」「アデランスMBO」「寿命はどこまで延びるのか?」「2017年の個人的抱負」
まずはシャンパンで乾杯。
堀江氏のグラスを空けるピッチが早く、波乱を予感させる。佐山氏は悠然と喉を潤し、下戸の楠木氏はジンジャーエールでの参戦だ。
最初は若干、硬さが見られたものの、徐々に舌も滑らかになり、年代、立場、経験のまったく異なる3人の思考がぶつかり合う。
白熱する議論からは、新しい時代のあり方が浮かび上がってくる。
その模様を本日から8日間にわたり、動画とともに完全リポートしよう。
Round1 「義務教育は必要か?」
つねづね「義務教育なんかいらない」と発言している堀江氏に対し、佐山氏と楠木氏は「義務教育は必要」派。
「大多数の人は、勉強しろと強制されないと文字も書けなくなってしまう」と意見する佐山氏に、「スマホが普及した世の中で、そんなに読み書きの能力が必要かな」と堀江氏は首をひねる。
「読み書きできない人はどうなります?」と佐山氏が問い詰めると、驚愕の生き方が飛び出す──。
楠木氏は「義務教育を撤廃すると、世の中に与太者が増える」と危惧するが、堀江氏は「義務教育がなかった江戸時代に、与太者が横行していましたか」と問い返す。
「義務化は絶対に必要」と主張する楠木氏に、「僕は違うと思う」ときっぱり否定し、現在の義務教育の弊害を力説する。
堀江氏が考える理想の教育とはどのようなものか。
議論はベーシックインカムや体育会系人材、電通の話題に及ぶ──。
Round2 「新卒でいったん就職すべきか? 学生時代に独立・起業するか?」
新卒で入社した帝人に11年間勤務した佐山氏は、「1回就職したら、学べることがたくさんある」と実感を込めていったん就職することを勧める。
楠木氏は大学卒業後、フラフラしてから大学で教える仕事に落ち着いた経験から、「『新卒で就職』と『いきなり独立・起業』の中間に、いろいろな選択肢が広がっている」と柔軟な道を示す。
大学時代に起業し、就職したことのない堀江氏は、「これから社会全体がガラッと変わり、生き方全体が変わる」と予言めいた言葉を口にして、「会社を前提に考えること自体、違う」と根本から異議を唱える──。
Round3 「解雇規制は緩和すべきか?」
「従業員を大切にすることは、経営者として当たり前」といつも熱く語っている佐山氏は、クビについてどう考えているのだろう。
楠木氏が「解雇規制は絶対に緩和すべき」と強く主張すると、佐山氏は意外な反応。もう一度「経営者の使命」を説いた──。
堀江氏はライブドア時代の施策を踏まえて、「減給しないのがいけない」と指摘する。
3人が異口同音に問題視したのは、上司の“ある能力”の欠如だ。
ここで一同の見解が初めて一致する──。
Round4 「働き方改革」
週休3日制やリモートワークなどを導入し、「働き方改革」に取り組む企業が増えている。
堀江氏は、現在の「週休2日制」や「1日8時間労働」は単なる思い込みであり、「そんなに働く必要はないかも」と疑問を呈す。
佐山氏は「仕事の内容による」と働き方の多様性に賛同しつつも、「『飛行機を飛ばす』といったオペレーションは誰かが時間を決めてきっちりやらないといけない」と補足する。
堀江氏が「飛行機も近々無人で運行する時代が来る」と異論をはさむと、スカイマークの会長である佐山氏が思わず「今の話をしているんです」と抑え込む一幕も……。
楠木氏は「長時間労働、許さじ」という昨今の風潮に反対した。その理由は──。
Round5 「スモールIPOに意味はあるか?」
2016年10月、NewsPicksを運営するユーザベースが上場した。
日ごろから「スモールIPOなんて意味がない」と言い捨てている堀江氏に、改めて是非を問うと、「何でそんなバカなことをやるのか」と一刀両断。
楠木氏も反対派だ。
佐山氏だけは、「どういう弊害があるのかわからない」と不思議がる。
堀江氏は上場経験者として上場のデメリットを説明。株主総会で「めっちゃプレッシャーでしたからね」と繊細な一面をのぞかせ、佐山氏はのけぞった。
同じく上場経験者の佐山氏が上場のメリットを挙げるものの、堀江氏は納得しない──。
Round6 「アデランスMBO」
2016年10月、アデランスがMBOの実施を発表し、佐山氏が代表を務めるインテグラルが再生支援することになった。
楠木氏はこのニュースに対し、「もう手遅れだと思います。もちろんアデランスのことではなく、僕の頭髪のことです」とNewsPicksにコメント。多数の「いいね」がついた。
「楠木さんの意見を聞かんといかんなと思っていました」と佐山氏が振ると、楠木氏はハゲの矜持を切々と訴える。
堀江氏は「ハゲのパイオニア」として中野浩一氏の名前を挙げ、そのチャレンジの軌跡を紹介する。
触発されたのか、楠木氏はチャレンジしてみたい髪型と「カツラの新しいスタイル」を提案。
佐山氏と堀江氏の2人は喝采を送る──。
Round7 「寿命はどこまで延びるのか?」
人生100年時代。寿命は150歳、いや200歳まで延びるという識者もいる。
「人生100年計画を立てよう」と提唱している佐山氏、「100歳ぐらいまでは健康に生きられるようになる」と予測する堀江氏は、楽しく長寿を謳歌する気満々だ。
楠木氏だけは、「生きていることに飽きるのではないか」と枯れた意見をつぶやく──。
堀江氏は、刑務所にいる人と、面会に来た田原総一朗氏の老化スピードの違いに度肝を抜かれたエピソードを明かす。
いつしか話題は3人の健康法に発展していく──。
Round8 「2017年の個人的抱負は?」
堀江氏は「抱負とか言ってる場合じゃない」と一蹴。
楠木氏は「改善したいことならある」と、自身の“癖”について2人に意見を求めた。
「刑務所に入ったとき、“それ”をやると偉そうだと思われてトラブルの原因になるから、やめろと言われたので、気をつけています」と堀江氏は楠木氏に“大人”のアドバイスをする。
佐山氏は2つの抱負を掲げた。その1つは「スカイマークの定時出発率日本一」。
だが、堀江氏が「定時出発率」にまたもや異論を放つ。
果たして3人の大放談は収束するのか──。
(予告編構成:上田真緒、本編構成:長山清子、撮影:遠藤素子、デザイン:今村 徹、映像制作:古田清悟、植田城維、大海宏介、高橋海)