[ニューヨーク/ワシントン 21日 ロイター] - トランプ米次期大統領は21日、就任初日の予定について語るビデオを公表し、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を通告する考えを示した。

トランプ氏は21日夜、大統領就任初日の予定をいくつか説明した。その中でTPPは「米経済にとって大惨事となる可能性がある」とし、離脱を正式に通告する意向を示した。

そのうえで、TPPに代わり「米国に雇用と産業を呼び戻す」二国間貿易協定の締結を目指すと言明。「米国第一」の中核原理を基本に据え、「次世代の生産や技術革新を米国内で実現し、国内労働者に富と雇用をもたらすことを望む」と述べた。

このほか就任初日には、国内でのシェールオイルやクリーンコール生産に関する一部規制を解除する方針だ。

移民によるビザ絡みの不正を調査するよう労働省に指示する考えも示した。

トランプ氏はまた、新政権の人事をめぐりニューヨークで候補者と面談した。

この日は、内務省のポストが取り沙汰されるオクラホマ州のファリン知事や、ガバード下院議員(民主党、ハワイ州)、ペリー前テキサス州知事らと面談した。

ガバード下院議員は、面談ではシリア内戦や反テロ対策などの外交政策が主な話題だったと述べたが、閣僚ポストについて話し合ったかどうかは明らかにしなかった。

ファリン州知事は記者団に対し、新政権でのポストは提示されなかったが、「幅広いテーマ」について話し合ったと述べた。

政権移行チームによると、ペリー氏は国防長官やエネルギー長官などいくつかのポストで候補に名前が挙がっている。

トランプ氏はこのほか、ギングリッチ元下院議員や、チャオ元労働長官とも面談した。

*内容を追加しました。