(Bloomberg) -- カナダのブラックベリーがスマートフォンの生産を打ち切ると正式に発表した。スマホを発明し、スマホ中毒者を意味する「クラックベリー」の造語まで生み出したブラックベリーだが、同社製のスマホがついに姿を消す。

ブラックベリーはスマホ市場の競争で、かなり以前の時点でアップルやサムスン電子に敗れていたが、ようやく降伏した格好だ。今後は利益性が高く成長中のソフトウエア事業に全力を傾ける一方、スマホ生産は外国の提携企業に譲渡する。

28日の同社発表によると、ブラックベリー・ブランドの機器生産・販売でインドネシアの企業とライセンス契約を締結。中国やインドのメーカーとも協議中だという。ジョン・チェン最高経営責任者(CEO)がほぼ3年前に就任して以来、一部の生産を富士康科技集団 (フォックスコン・テクノロジー・グループ)に委託するなどブラックベリーは生産をシフトさせていた。この動きを今回の発表で正式なものとした。

併せて発表した6-8月(第2四半期)決算では、ソフトウエアサービス事業の売上高が前年同期比で2倍以上に拡大したが、全体の売上高は3億2500万ドル(約327億円)と、アナリスト予想の3億9000万ドルを下回った。調整後1株損益はプラスマイナスゼロ。アナリスト予想は0.05ドルの赤字だった。

通期の1株損益は0.05ドルの赤字-プラスマイナスゼロを見込み、従来予想していた0.15ドルの赤字から引き上げた。

原題:BlackBerry, Inventor of ‘Crackberry,’ Stops Making Phones (1)(抜粋)

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