米司法省が独ＶＷへの相応の罰金額を検討、刑事責任追及で－関係者

(Bloomberg) -- 米司法省はドイツ最大の乗用車メーカー、フォルクスワーゲン（ＶＷ）の排ガス不正に対する刑事責任追及で、どの程度の罰金を科せば同社を破綻させることなく相応の責任を負わせることができるかについて検討している。事情に詳しい２人の関係者が明らかにした。

関係者によると、米政府とＶＷは来年１月に米国で新政権が誕生する前にこの問題の決着を図ろうとしている。同じこの時期に米司法省はドイツ最大の銀行、ドイツ銀行の住宅ローン担保証券（ＲＭＢＳ）をめぐる民事責任も追及している。

米国が検討しているＶＷに対する罰金額がどの程度になるかは分かっていない。ＶＷの流動性は６月末時点で純額288億ユーロ（約３兆2600億円）。ＶＷのフランク・ウィッター最高財務責任者（ＣＦＯ）は、同社の資金ニーズに対応し信用格付けを守るため平均で純額200億ユーロの流動性を目標として維持することがゴールだと述べている。

米環境当局によるディーゼル車検査をごまかすため不正装置を用いたことを昨年認めたＶＷは、米国ですでに自動車業界史上最大となる165億ドル（約１兆6600億円）の民事訴訟に伴う支払いで合意している。同社はまた幾つかの州から民事提訴されており、ドイツでは最大92億ドル相当の投資家との訴訟を抱えている。

ＶＷの広報担当者は今のところコメントしていない。司法省のピーター・カー報道官はコメントを控えた。

原題：U.S. Said to Ponder What Size Diesel Penalty VW Can Withstand　（抜粋）

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コメント

注目のコメント

• Kato Jun

  ユーザベース SPEEDAアナリスト

  ・2016年09月28日

  やはりまだまだくる。環境当局へのディーゼル不正については民事で165億ドルで合意（4月ごろは100億ドルの報道だった（①）が6月に膨らんだ模様）。一方で、司法省から不正に対して刑事責任も残っている。
  記事にあるように、それ以外に株主訴訟もある。また台数が多い欧州はうやむやにされている印象があるが、民事も出てくる（すでに出ている？）のではないだろうか。
  ①https://newspicks.com/news/1514832?ref=user_100438
• 大場 紀章

  エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

  ・2016年09月28日

  先日、米国インテリジェンスによる本格的なドイツ潰しというような陰謀論？を、CIAにアクセスしていてもおかしくない方から伺ったが、少なくともドイツ帝国たるEUの瓦解現象の一つと後世に言われるかも知れません。