Googleの次世代市場、アリババが参入する東南アジアのEコマース
2016/06/09, NewsPicks編集部
Tech in Asia Singapore 2016リポート2
Googleの次世代市場、アリババが参入する東南アジアのEコマース
2016/6/09
リポート1:アリババとバイドゥがASEAN戦略を強化
リポート2:Googleの次世代市場、アリババが参入する東南アジアのEコマース
リポート3:日本からの参加はごくわずか、アイデアに富むアジアのスタートアップたち
新興市場もスマホ・ファーストへ
4月12〜13日にシンガポールで開催された「テック・イン・アジア シンガポール 2016」(以下TIA)では、Googleのプロダクト・マネジメント部門のシーザー・セングプタ氏が「次なる巨大新市場 (The Next Billion Users)」と題する基調講演を行った。
この講演では、新興国市場に対するGoogleの考え方を垣間見ることができた。のみならず、新興国市場に関わるあらゆるビジネスパーソンにとって示唆的な部分が多いプレゼンだった。
セングプタ氏は基調講演の前半部分でこう述べた。
「新市場のほとんどはAPAC、つまり、アジア太平洋地域に集中している。しかも、APACにおけるインターネットユーザーはモバイルからのアクセスが多く、更に言えばモバイルだけのアクセスという人々も珍しくない。次の世代は、パソコンではなく、スマートフォンを使って初めてインターネットにアクセスすることになる」
一方、サービスやプロダクト提供者の立場から、セングプタ氏は「問題は供給側がパソコンでインターネットに初めてアクセスした世代のため、スマホ・ファーストの次世代と考え方が違うことだ」と述べ、プロダクトを提供する側のマインドとユーザー側のマインドにギャップがあることを指摘した。
また、セングプタ氏がキーワードの一つとして「都市化」を取り上げたことも興味深い。
「インドネシア、インド、ブラジルなどの大市場では都市化がまだ進んでいない地域もある。しかし、都市化は急激に進んでいる」と同士は述べ、ユーザー側のライフスタイルが大きく変わり、「都市居住者を想定したプロダクト開発が必要だ」と説いた。
newspicks.com
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コメント
注目のコメント
Tech in Asiaの報告リポートの第2回です。沢山のプレゼンやトークが行われました。そのなかから、Googleによる基調とドイツ・ロケットインターネット関係のトークのポイントをお届けします。
ちょうど、この前日、アリババによるラザダ(東南アジアEコマース大手)の買収という、東南アジアのスタートアップ/Eコマース界隈では衝撃的なニュースが流れました。
昨日配信の第1回では、アリババ・クラウドの話を書きましたが、アリババの東南アジアへの本格進出が目立ちます。バイドゥもインドネシアのEコマースに力を入れ始めました。
一方で、シンガポールのRedMartのようなECもあり、中国勢vsローカル勢となるのか・・・ちなみに、Amazonはクラウド事業などは広がっていますが、ECとしてはまだ来ていません。
これから長期的に追っていきたいテーマです。昨日にコメント欄が盛り上がっていた、楽天がグローバル市場で撤退が続いているという記事と合わせて読むと勉強になります。
https://newspicks.com/news/1597381
Googleは地元のニーズをプロダクトやサービスに取り入れる仕組みを構築しているとのこと。この思考が楽天には足りなかったのではないかと考えています。
WEBサービスをグローバル展開する時のキーワードは「ローカライズ」と「エコシステム」。現地の文化に浸透させるために、どのサービスと連携するのか、どの組織と提携するのか・・・といったことを丁寧に考える必要があるなと感じます。