上場でLINEは韓国本社を超えるのか?

2016/5/2

グーグルを撃退した韓国企業

グリーンファクトリー。眼前にそびえる地上27階建ての高層オフィスタワーは、その名前の通り、まさにLINEのアイコンを象徴する緑色に彩られていた。
2016年4月下旬、まだ肌寒い韓国の首都ソウルの金浦空港に降り立つと、タクシーに飛び乗った。目的はただ一つ。韓国最大のIT企業であるネイバーが、子会社であるLINEの急成長をどのように眺めているのか、その内情に迫るためだ。
ネイバー本社1階にある図書館スペース。
ソウル市内から幹線道路を南方に通り抜けてゆくと、この国を代表する財閥系企業のロゴが描かれた看板が目に飛び込んでくる。家電ITのサムスン、自動車製造のヒュンダイ、百貨店・ホテル経営で知られる韓国ロッテなどだ。
1999年に設立されたネイバーの創業者イ・ヘジンも、かつてサムスングループで働く技術者だった。そんな歴史に思いを馳せながら、約50分で本社ビル「グリーンファクトリー」の前に到着した。