【橘川武郎】原発は先発、火力が中継ぎ、再エネは抑えのエースだ
2016/04/27, NewsPicks編集部
橘川武郎が語るエネルギービジネスの未来(後編)
【橘川武郎】原発は先発、火力が中継ぎ、再エネは抑えのエースだ
2016/4/27
2016年4月に家庭などに向けた電力小売りが全面自由化され、電力会社や電気プランを自由に選べるようになった。この動きは、電力業界をどう変えるのか、電力自由化のメリット・デメリットとは何か、そして、日本のエネルギー政策にどのようなインパクトがあるのか──エネルギー産業史研究の第一人者である東京理科大学大学院教授の橘川武郎氏に話を聞いた。
ガス自由化の2つの論点
──来年にはガスも全面自由化されます。
橘川:確かにガスも自由化される予定ですが、家庭用のガスは電力ほど参入はないはずです。ガスには保安問題があるので、家庭用の小口販売はノウハウがないと難しいからです。
ガスの全面自由化には2つの論点があると考えています。
1つは家庭用の「小口アグリゲーター」という考えです。
電力ではすでにやっていますが、新設マンションにガスの一括供給を狙う業者が生まれる可能性があります。
たとえば、三井不動産などの不動産会社はマンションに付加価値を付けて売りたいはずです。不動産会社と新規参入業者が組んでガスの一括供給というビジネスを広めていく可能性があります。
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コメント
注目のコメント
今日で電力自由化特集は終わりです。お読みいただいたみなさん、ありがとうございました。今回も橘川先生に自由化やエネルギー政策についてお話を聞いています。
インタビュー前編も合わせてお読みください。
https://newspicks.com/news/1521616個人的には、橘川氏と大前氏での対談が、とても読みたい。初めて橘川氏の発言をしったのは、下記記事でWatsonさんが委員会での発言をご紹介されていたから。ファクトベースで現実的・建設的な議論を展開されているという印象を持っており、今回の連載でも同様に思った。
個人的には、原発は可能であれば使用したくない。原発のベース電源としてのメリットもあるものの「すべき対策」(例えば川内の免振重要棟を結局作らなかったりなど)がされていないという点での不信が大きい。不信があるなかで、エネルギーミックスの議論含めて進めるためには、再稼働・非稼働ありきの人ではなく、現実主義で計画・執行できる方が見る必要があると思っている。それは橘川氏であったり大前氏だったりすると、自分は思う。
https://newspicks.com/news/1064810?ref=user_100438タイトル、わかりやすいですね
全ての電源に特徴があり、強み弱みがあり、役割や活躍できるタイミングがあるというお考えは、非常に勉強になります
今後のテクノロジーの指数関数的なイノベーションを考慮すると20年後には、また違った世界があるのだと思っています
この記事の著者 / 編集者
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