【シャープ決着】鴻海の資金力と販路に再建期待、アップル依存の課題も
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注目のコメント
鴻海にとってもプラスが大きい。
鴻海自身が、今や、単純なEMSだけでなく、液晶パネル世界3-4位のイノラックスを傘下に擁し、アップル等のEMS顧客に利害相反がない形で、通信やソフトも含め様々な事業に出資をしているが、シャープの買収も、多様な複数の目的がある。これは、短期と中長期で異なる。また、シャープ自身も液晶パネルという部品屋としての側面とブランドメーカーとしての側面がある。
短期では、鴻海の狙いは、第三者割当増資の開示資料にもあるように、OLED対応等シャープの液晶パネルであり、テリーゴー個人で出資のSDP(堺工場)やイノラックスと一緒に、EMSというより部品屋として、アップルに供給したいということである。ここでは、部材調達などシナジー効果やサプライチェーンが短くなる利点がある。EMSとしてシャープのカメラモジュール部門を傘下に収めることでアップル向けの付加価値向上のプラスもあろう。
中長期では、EMSでの多角化と、非EMSへの多角化、すなわちブランド事業強化であろう。EMS事業はアップル依存度、スマホ依存度が大きいが、これを下げることが重要で、まだ小さいOA等などでシャープの技術力が役立つかもしれな。また、現在のEMS顧客と競合しない白物家電でブランド事業が可能だろう。ここは垂直統合的かもしれないが、鴻海のごく一部に過ぎない。また、現在のEMSのキャパを使うわけではない。さらに、EMS事業や、自社ブランド事業、全てで、シャープの研究開発力や応用商品開発力が貢献することも多いだろう。シャープがもっててまだマーケットを作れてない要素技術は結構あるはずでそれを商品にしていければかなりのお買い得案件になるとはおもう
昨日下記でコメントしたが、今回の営業損失予想が-1410億円に対して、現時点での株主資本が約1500億円。そして松本さん・若林さんがコメントしてくださっているが、払い込み期間は6/28~10/5となっており、ディスプレイ事業に関してHon Hai責任でなく増資実行できない場合は公正価格で買収可能という条項がある。
1000億円のデポジットも予定で、もし増資実行される場合はそのお金も使われるわけだが、デポジットである段階は株主資本にはカウントされないだろう。
払い込み期日まで、生存できるのだろうか?営業損失に関しては、相当盛りに持った(盛りに持ったとはいえ、こんだけ損失要因抱えていたか、とも思うが・・・)印象はあるが。
https://newspicks.com/news/1472859?ref=user_100438