【入山×田中(1)】海外で採用、日本に配属。JINSの人材戦略
2016/02/29, NewsPicks編集部
イノベーターズ・トーク Part 1
【入山×田中(1)】海外で採用、日本に配属。JINSの人材戦略
2016/2/29
この対談に先立ち、東京駅のJINSグランルーフフロント店に立ち寄ってメガネを購入した入山氏。その際、同店のスタッフの約半数が外国人であることにまず驚き、そのサービスクオリティの高さに感激したという。田中氏はスタッフィングの狙いを尋ねられ、今後グローバル展開を加速するための環境づくりだと打ち明ける。いま最も注力しているのは採用や人材育成だと言う田中氏は、これから本格的に世界展開を進めるためにどのような人材を求めているのだろうか。
JINSが見据える海外展開
入山:今日かけてきたこのメガネ、JINSさんの商品なんです。先週、東京駅のグランルーフフロント店で購入したものなのですが、サービスのクオリティが非常に高いことに感激しました。
そして何より驚いたのが、スタッフの半分くらいが外国人だったことです。しかも接客がすごくうまい。皆さん日本語がとても上手だったのが印象的です。こうしたスタッフィングはどのような戦略に基づくものですか。
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コメント
注目のコメント
3年前に「J!NS PC」ブームの反動で売上急減の危機にあった時にも、起死回生の策に走ることなく、販売員の教育やアルバイトの正社員としての登用を淡々と進めていた田中社長。
それと同時に、中国やアメリカへの積極出店や新商品の開発はしっかり進めていた異色の経営者です。
現在のJ!NSは国内の約290店が主力ですが、実は中国でも店舗数を約60店まで拡大済み。
今年度も30店程度の新規出店を予定してます。
人材育成が軌道に乗れば、さらにペースを引き上げることも可能でしょう。
ところで、J!NSの本社を訪問すると、社員さんは皆さん眼鏡をかけている(受付の綺麗な女性も眼鏡女子!)。
社長の田中さんが目が悪くないのに伊達眼鏡をしてるから、当然なのですが。
対談者の入山教授もさすがですけど、小型犬には敵わない。
J!INSさんの本社にお邪魔するたびに新しい眼鏡を購入していたら、気がつくと伊達眼鏡(J!NS PC)が4本、度入りの眼鏡が3本、サングラスが2本と、合わせて9本も持っていたワン。いやさすがですね、入山先生。この対談の一足先に、JINSグランルーフフロント店でフィールドワークをされていたとは。そのおかげで、対談の序盤から早くも田中社長から人材戦略についての貴重なお話を伺うことができました。
入山先生がおっしゃるように、企業のグローバル展開というと通常は現地に進出してから現地で人をかき集めるという流れですが、JINSでは現地で人を採用して日本で育て、さらに現地に戻して仕事を任せる狙いとのこと。伝えるべきはスキルよりもDNAだと身に沁みて感じておられる田中社長の言葉には、聞いていてずっしりと響くものがありました。多くのフランチャイズチェーンの小売店などでは、マニュアル通りの機械的な接客を受けることが当たり前だと思っているし、個人的な経験からすると、実際にその期待値以上の接客を受けることは少ない。一方で、一部の店舗では、店員が自分の頭で考えた言葉かけ、気遣いのある接客を受けることがあり、相当な満足感を覚えることがある。その差がどこにあるのかを考えると、店員の自社への愛情じゃないかと思う。愛情は、共有した時間の長さ×濃さで深まっていくと思うし、だからこそ田中社長の仰る通り簡単には構築できない。よく経営者が一番大切にすべきなのは、クライアントか社員か、なんて議論がなされるけれど、特に小売、外食店のようなBtoCにおいては、長期的には、どれだけ社員を大切にしているかが、CSの向上につながり、業績にも反映されていくのだろうな。
「視力測定や加工といった技術的な部分は教えられても、最も重要な、会社のビジョンの共有や共感という土台は簡単には構築できません。そこがなければ、どれだけスキルを身に付けてもお客さまに満足いただけるサービスや商品は提供できないと思っています。」
この記事の著者 / 編集者
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