【若林秀樹】シャープ再建、なぜ鴻海案か? 再生は可能か?
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注目のコメント
<ここにも整理しておきます>
株主、銀行のステークホルダーの見解は多いが、INCJであった場合の課題①-⑤についての議論がない。特に①などは政治家役人、再生機構関係者、法律家の見解を聞きたいところです。
今回、雇用の点が問題だが、これが日本が当然だということになれば、世界のファンドにはネガではないか?結局、INCJや経産が仕切るということになり金が引き、グローバル競争は弱くなる。鎖国するなら、それでもいいけど。
株主:?鴻海とのシナジー次第。シナジーなければ五十歩百歩 INCJはシナジーはない。JDIと一緒の場合は、シナジーは鴻海寄り劣る
銀行:鴻海>INCJ
役員:鴻海(甘すぎ?)>>INCJ
社員:鴻海?>INCJ?INCJは過去も事例からはリストラ
国民:鴻海>INCJ 税金不要
もしINCJであれば、以下の課題があり、特に①、②はかなり無理があります。
①公正取引委員会のガイドライン((平成26年12月19日)「競争政策と公的再生支援の在り方に関する研究会」)に反するおそれ
②JDIと合体の場合の独禁法 特に中国
③JDIのガバナンス問題、上場会社なのに1/3のINCJが一般株主を無視できるか?
④そもそも利益相反
⑤アップルを怒らす?
⑥世界の投資家にマイナス
⑦堺をどうする(1500億円で両案一致?)
⑧OLED化 共倒れリスク
<ついき>
スキームの詳細は安東プロ参照、ありがとうございます。
<もと>
皆様、おはようございます
ご覧いただければ幸いです。
今朝の日経新聞の9ページ、視点論点に、顔付きで、記事が出てます。同じような話でちょっと違う角度、産業再編について論じてます。再生機構の富山さんや外国人の方もでてます、アンケートも電子版ではでたます。論点整理されていて、さすがの記事。最初の表に関して、「出資・既存株主」に関しては両案の希薄化率が分かっていないので、個人的には「△」ではなく「?」だと思う。明確なのは、Hon Hai案は債務放棄がないので、銀行に明確にプラス。あと技術流出は液晶はその通りで、キヤノン含めたコピー機(Samsungのシャープ出資に猛烈に反対してたはず)が個人的には気になる。
その前提で、一番良い案というのは、シャープの液晶を分社化して、そこを本体が買い取り、それ以外をINCJが買い取って国内再編だと思っている。Hon Haiが液晶以外の事業について言及しないのは、それ以外で狙っている技術があるのではないかと思う(目立たせたくない)。一方で、INCJはそこをもっと言及してもいいとは思うのだが…ただ、再編主体が一社じゃないとき、債務・資本の整理が難しく、それにかかる時間軸を考慮すると現実的ではないのかもしれない。
あと、こういったレポート、書くためにどれだけの経験・知見・取材が必要かに思いを馳せてほしい。自分が出来ない、もしくは時間がとてつもなくかかるものこそ、課金価値は極めて高いと思う。これはすごい大作。普段のコメントを見ていることで、この人の分析なら間違いない、と思えるのもNPの仕組みのメリット。単体で有料販売できるレベルのレポートを読めるのは本当に感謝
さて、中身だが単に7000億という数字や、INCJが国だということだけで、「ホンハイに決まってる」という意見も多かった中で、技術面も含めた多角的な比較でプロの仕事。個人的には、機構などの国系ファンドの役割について、産業の中での役割を認め、あるべき姿を提示している点が非常に納得的だった。