期待外れのIPOで泣きを見る従業員株主
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上場の理由として「採用に向けた信用力の強化」といった点がよく挙げられますが、実際には上場前のスタートアップの方が上り調子の勢いを演出することができ、よほど採用力があるのではないかと思います。上場すると市場の厳しい目に晒されながら他の企業と比較される「一銘柄」になり、SOの魅力も薄くなります。
社員が一定数を超えたスタートアップに転職して期待できる経済的インセンティブは、冷静に考えるとそれ程でもないのですが、「SO」という言葉はそうした合理的な判断を吹っ飛ばすほど甘美に響き、人を寄せ付けるのでしょう。
スクエアの場合はラチェット条項によって既発株式が希薄化したとのことですが、こうしたケースで割りを食うのはたいていSOを期待していた社員です。アーリーステージの投資家は譲渡によって既に一定額を回収していることもありますが、社員はそうもいかないでしょうから。
スタートアップの一側面としてイグジット時の経済的なリターンというのは非常に大切な要素です。ただ、わざわざ危なっかしいスタートアップに加わるのであれば、上場以降もさらに会社を成長させて自分の株式の価値をもっと高めようだとか、会社を通して面白いサービスや事業を主体的に展開しようと考える方が、より楽しめるのではないかとは思います。ストックオプション神話というか、これもがっつりもらえて億万長者になった人が目立ちますが、その陰には昔から期待外れに終わり、なかったものとして忘れている人たちが多くいるのかと思います。
実際、ストックオプションもしっかりと検討されるようになって、昔みたいに食堂のおばちゃんにもがっちり配るなんて事は無くなっているのではないでしょうか。できる限り遅く、できる限り少なく、できる限り限られた人に中身のあるストックオプションは配られ、そしてもし配られるとしても、できる限りストラクチャー上その権利が、わかりにくいように限定されたり、小さくなるようになっているように感じています。
プロな方々のご意見を伺いたいところですが、結構じつはセンシティブなトピックかもしれませんね。。。よい記事。スタートアップ創業者、経営陣は必読。本当に読むべきなのはストックオプションを付与される「創業者ではないメンバー達」なのだが、どうせ彼ら彼女らはこの記事を読まない。バラ色は期待するがなぜか勉強熱心ではないからだ。しかし頑張るのは彼らであり、彼らが企業価値を創造していく原動力なのだ。それなのに結局利益を得られないであろう資本政策にしてしまうのは、経営陣の考慮が足りないからである。
ストップインセンティブの設計、実施、運用、やり直し、等散々やったので分かるが、本当に重要なポイントである。