この連載について
1995年、書籍のeコマースからスタートしたアマゾン・ドット・コムは、20年の時を経て、売上高10兆円を超える巨大企業へと成長した。eコマースは、衣服、家電、食料品、医薬品、コンテンツなどあらゆる領域に広がり、クラウド、広告、ドローン、ロボット、動画制作などの分野でも存在を拡大している。アマゾンは、日本でもあらゆる業界を席巻していくのか。各分野の日本のトッププレーヤーたちはアマゾンに勝てるのか。業界別に競争の行方を占う。
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Amazon is a leading online retailer and one of the highest-grossing e-commerce aggregators, with $386 billion in net sales and approximately $578 billion in estimated physical/digital online gross merchandise volume in 2021.
時価総額
257 兆円
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僕たち広告代理店もそうだけど、流通業、卸売業において支払いサイクルが長いのは経営上極めて大事。
短くすることでマージンを改善することも可能。
しかし、まさか支払いサイクルを長くできるから書籍事業に参入したとするとなんと恐ろしい見方だろうか。本当だとすると凄さに脱帽。まあ、それを認めることはないだろうけど。
あくまで配送スピードという顧客サービスの向上や、コスト効率の話が主であり、もちろんCCC的にもマイナスにはならん、ってくらいかと。
また、外販可能性の話ももちろん可能性は否定しないが、それはあくまで共通費を薄く広く負担させることによってインフラとしての物流の競争力を高め、自社の強みにしてくことが主眼なような気はします
バリュエーションについて物凄くざっくりというと、例えば投資をやめればマイナスCCCによる運転資本の増減によるキャッシュインもゼロとなる。でもそれは営業CFのざっくり15%程度。投資を止めてもしばらく減価償却は効くし、減価償却が減ればその分だけ純利益も増える。なので、営業CFとして現段階で言うと80億ドルくらい出て、投資CFをゼロとすればそのままFCFとなる。だから利益があまり出ていなくても、株主にとって価値を出していると言える企業(もちろん、成長期待が支えている部分が大きいが)。
なお、ロボットの財務数値に関しての効果は、King HIDIEさんに同意。あと棚卸資産を減らすには、倉庫に入った時点ではAmazonのものとしない「倉庫貸し」的ビジネスを広げることはできる(すでにやっているが)。ただ、それは所有権移転しないのでそもそも買入れ債務も発生しないため、CCCにはインパクトがない。
そして、文中で指摘されているように、圧倒的な規模と効率性を誇る物流施設が完成したら、利用量ベースの課金サービスを始めるかもしれませんね。
ただしこの技術で在庫回転率が改善するか、むしろ悪化するか、は予測の精度によると思われる。
http://jp.techcrunch.com/2014/01/20/20140118amazon-pre-ships/
さて、ロボット導入だが、予測可能性を高め、迅速に出荷することで、在庫日数を減らすほか、Fullfilmentにかかる人件費削減は狙っているだろう。ただ、AWSのように、クラウドベースで提供する形は難しい。
アマゾンが自分でロボットを開発or/and購入し、クライアント向けに物流設計をし、運営するというこれまでと全く異なるビジネスになり、ハードルは高いだろう。
▼メモ
・キャッシュコンバージョンサイクル(Cash Conversion Cycle)の略称で、現金循環化日数のこと。
・CCC=DIO(在庫回転日数)+DSO(売掛債権回転日数)-DPO(仕入債務回転日数)
・年間売上高、年間売上原価、平均在庫金額、平均売掛債権額、平均仕入債務額がわかると計算できる
・CCC=現金回収に至るまでの日数が低い方が、シンプルに在庫回転率が高い
ICTやロボットの導入と、数値の変化(改善)には機械学習の期間が必要になるため時間差が生まれやすい。