似たもの同士。アマゾンとユニクロの光と影

2015/11/4

「反アマゾン法」をどう見るか

──横田さんは『ユニクロ帝国の光と影』の筆者でもあり、ユニクロについて深く取材していますが、ユニクロとアマゾンに似たところはありますか。
横田 アマゾンとユニクロに共通しているのは、在庫責任を持っていることです。
アマゾンは、まだ商品の買い取りはしていませんが、返品率が低いという点からすると、ほとんどの在庫責任を持っているともいえます。自分たちのデータを持っていて売れ筋がわかるので、業界標準では書籍の返品率は4割なのに、アマゾンは1桁台にまで下げられています。
ユニクロについても、ユニクロ出てくる以前のアパレル業界は、いろいろな企業に在庫責任が分散されていて、どこに在庫があるかもわからなかった。しかし、ユニクロは自ら在庫を持つかたちに切り替えることによって、値下げも柔軟にできるようになった。最初は定価が3000円だった商品を、最後は100円に値下げして売り切ることもできます。