「タイ式クーデター」と「司法クーデター」。タイ政治を理解するカギ
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執筆した川端です。第7回〜8回は政治について取りあげます。最近のタイ世政治は細かいところに入り込むと、なかなか全体像が見えません。第7回は2001年のタクシン政権を節目として、その後に発生した「タイ式クーデター」と「司法クーデター」をキーワードに、タイ政治をみる視点を提供します。第8回は今後の見通しへと移ります。
※バックナンバー
予告編(無料)
https://newspicks.com/news/1211458
第1回:日本の中のタイ、タイの中の日本
https://newspicks.com/news/1211457
第2回:ロイヤルファミリーの絆が日タイ関係の礎に
https://newspicks.com/news/1212681
第3回:ASEANで唯一独立を保ったタイ。危機を救った伝説の名君
https://newspicks.com/news/1214559
第4回:新興アジアの優等生、今後は政治の安定化が急務
https://newspicks.com/news/1216403
第5回:世界有数の自動車と観光産業、大メコン成長のハブへ
https://newspicks.com/news/1218187
第6回:課題は少子高齢化、農業対策、輸出構造。不安定な金融情勢を読むポイントは?
https://newspicks.com/news/1219141お待ちかねのタイ政治分析です。「タイ式クーデター」も「タイ式民主主義」も、タイ・ウォッチャーにとってはいたって自然な説明なのですが、「司法クーデター」という語を一般向けの説明として使うことは、誤解を生むのではないかと少し心配です。クーデターってとても強い語ですので。そして、司法クーデターという呼び方をしているのはタクシン派であって、反タクシン派は、これこそが正義で司法(justice)だと心から信じて行動しているのですから。日本人の常識に近いのはタクシン派のほうで、タイの司法と独立機関、反タクシン派のあのものすごいデモは常軌を逸しているように見えてしまうので、ジャーナリストでも学者でも、つい、無意識にタクシン派の主張をアダプトしてしまう傾向があります。そして反タクシン派はそれを見抜き、外国人が自分たちを理解してくれないこと、ともすれば見下されていることを知りながら、さらに「これがタイ式だ」という信念を強くする、という構造があると思います。