アースミュージック&エコロジーの服を定額借り放題 クロスカンパニーがレンタルサービス開始
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アパレルの定額レンタルはベンチャーではあったが、大手アパレル自ら手掛けるのははじめてでは?普通に考えて、店販とカニバるだろう、と思ってしまいますのでこの意思決定は3つの意味ですごいと思う。
経営レベルでは想定されるカニバリと、一方で毎月5800円を必ず払うということで顧客内シェアを上げられるということのトレードオフだと思うが、いくらアンケートをとろうと結果は見えないなかで思いきれたこと。それもいきなりメインブランドでの挑戦
二つ目は対従業員で、店舗スタッフのモチベーション低下につながりかねないなかでの決断だったこと。
そして最後はデベへの説明。店売り落ちて歩合家賃減ったらどうするんだ、という反発がありそうななかでよく思いきったな、と。
気になるのは新作まで同じタイミングで全て対象になるのか、ということですかねナルホド!正直、レンタル借り放題は高額ドレス以外は収益成り立たないと思ってたけど原価率が低いアパレルメーカーが自らやるならアリ。
ざっと計算するとアースミュージックの平均単価4500円 (定価) として原価率33%とすると原価1,500円。ユーザーは平均2回、借りるとすると商品コストは1,500円*3着*2回=9,000円、送料とかたして大体コストは10,000円/月。
収益面ではユーザーから徴収する毎月5,800円に加えて、中古販売が平均7割引で70%消化するとすれば、平均単価4,500円×(1-70%)×70%×3個×2回=5,670円の中古販売収入。
返送料は500円でコストペイするとしたら、1ユーザーあたり毎月1,470円、儲かる算段。
これは面白いなあ。凄いなあ。自社製造・販売の強みがあるからこそできる技ですね。卸売り会社では在庫リスクも抱えることになって採算合わないと思いますし。5,800円で3着というのも何となく安いなと感じます。単価で言うとTシャツ2枚程度かな?というイメージなので、5,800円で結構お高めな服も買えると思うとお得な気がします。運送料無料だと何でもかんでも返してくる層がいると思われるので、500円というのは少し高いですが、服にこだわりがある人からすればトータルでは安いと思ってもらえるはず、と判断した結果ですかね。
このサービスの面白いところは、どんな商品を誰が借りているか、どのアイテム同士を組み合わせているか、返却までの日数は何日か、返却率はどのくらいか、などなど膨大なデータを収集できることですね。これが分かれば流行分析もできて、次に自社で作るべき商品を素早く判断できるようになる。デザイナーのセンスと掛け合わせることで効果倍増する、みたいな。更には、雑誌社と組んで特集を組むこともできる。服飾のデータ化はそこまで進んでいるイメージがないので、これは面白い動きになりそうですねえ。