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【解説】プーチンはなぜ今、北朝鮮に行くのか?

NewsPicks編集部
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注目のコメント

  • 塩崎 悠輝
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    外交は損得勘定で成り立つので、ロシアが北朝鮮から砲弾やミサイルを得るのと引き換えに、北朝鮮もロシアから原油や小麦、ミサイル技術を得ます。
     そして、今回、両国が締結するという「包括的戦略パートナーシップ条約」なるものは、軍事、経済のみならず、さらに多分野での協力を進める内容でしょう。
     なお、北朝鮮は米国とやりあいたいわけではないので、「反米連合」というわけではないですね。あくまで自国の利益のためです。

    北朝鮮はもともと中国とソ連に依存してきた国です。
     1961年に「中朝友好協力相互援助条約」と「ソ朝友好協力相互援助条約」をほぼ同時に締結しています。
     これらは、北朝鮮が他国から攻撃された時に北朝鮮を軍事的に援助するという自動参戦条項が含まれる強力な安全保障条約です。
     「中朝友好協力相互援助条約」は現在もなお有効です。
     一方、「ソ朝友好協力相互援助条約」はソ連崩壊後の1996年に破棄されています。
     その後の北朝鮮は、中国が頼みの綱、ということになりました。

    2000年、プーチン大統領と金正日の間で、「ロ朝友好善隣協力条約」が締結され、再び両国の関係強化が始まりましたが、軍事同盟的性格は薄い条約で、北朝鮮からすると、ロシアが中国ほど頼みになるわけではありませんでした。
     今回締結されるという「包括的戦略パートナーシップ条約」はさすがに自動参戦条項までは含まれないでしょうが、軍事面を含め、2000年の条約よりも強力なものになるでしょう。

    無い無い尽くしの北朝鮮としては、食料も原油も、もっと欲しいでしょう。
     ロシアは、砲弾やミサイルもですが、労働力がとにかく足りていません。軍需産業に人手を取られ過ぎており、建設労働者など、多分野で働き手が欲しいところです。
     北朝鮮は、これまで以上にロシアに労働者を送る、ということには合意するでしょう。ベトナムも、労働者は送るかもしれません。
     もし北朝鮮が、ウクライナで戦う兵士を送るところまでやるなら、これは大きく踏み込んだ協力関係強化ということになります。ただ、兵士を送るにしても、非公式なやり方をしたりするだろうし、条約に明記したりはしないであろうと思います。


  • キアラシ ダナ
    NewsPicks 記者

    訪朝にあたってプーチンが「労働新聞」に寄稿した内容がとても興味深いものでした。序盤の方では、1945年にソ連が北朝鮮の人々と一緒に軍国主義日本の関東軍を打ち破ったと書いています。

    そして北朝鮮は「米国の長年の不当な制裁にも拘らず、自国の利益を効果的に守っている」と持ち上げるわけですが、国連による対北制裁決議はもちろん常任理事国のロシアも賛同してきました。
    そういったことは一旦スルーして今回の会談に臨むわけですが、今回の訪朝は日本にとっても非常に重大な意味を持ちます。その狙いを、小泉悠先生の解説を交えてまとめてみました。


  • 豊田 真由子
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    元厚労省官僚、元衆議院議員 元厚労省官僚、元衆議院議員

    歴史的に見れば、ソ連崩壊後等、一時期距離のできていたこともある両国ですが、今は「敵の敵は味方」の論理で、自国の利益と思惑によって、関係がどうとでも変わるのは、国際政治の常ではあります。

    そして、これを「孤立した国同士の、傷の舐め合いに過ぎない」と見ると、世界の中で大局を見誤ると思います。北朝鮮と国交のある国は159か国あり、ウクライナ問題を巡る国連決議等を巡っても、西側に同調しない国は多くあります。

    「自由や民主主義」は決して当たり前の価値では無く、「大半が西側諸国の味方」なわけでもありません。中国、インド、ブラジル等もそうですが、アジア・アフリカ・南アメリカ、新興国・途上国どの国も、国際政治の複雑なパワーバランスの中で、自国の利益を最大化させようと振舞います。

    そして今回、露朝間で「有事に相互に軍事支援を行う」という、踏み込んだ包括的戦略パートナーシップ条約が締結されたことには、少々驚きました。

    ロシアが、偵察衛星や原子力潜水艦等々の最新技術を、北朝鮮に惜しみなく与えるとは考えにくい(万一、関係が悪化した時に自国の首をしめることにもなる)ものの、両国に近接する日本として、自国の安全保障のレベルを改めて問い直すべき機会ではあると思います。


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