CRISPRで風味改良された“ゲノム編集サラダ”、今秋一般向け展開も
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そもそも品種改良は、望ましい特性をもった種を作り出すために、自然界で起こり得る速度をはるかに超えることを目指して、優良品種を選び出し、種をかけ合わせる人為的な遺伝子操作です。品種改良でおいしいイチゴやマスカットができたことに対し、否定的な反応はあまり聞きません。
(1)品種改良も(2)ゲノム編集(今回の記事にあるCRISPRのケースで、広義の遺伝子組換え)も(3)(異種間を含む)遺伝子組換え(例えば、ある物質を産生する遺伝子を大量培養しやすい大腸菌の遺伝子に挿入し大量生産するケース)のいずれにおいても、目的とする特性だけを獲得できるとは限らず、これを確認していなければ気づかずに流通して健康被害を起こすことが想定されますし、自然界にその生体を放出した場合には、既存の生態系を破壊する可能性があるため、流通前にしっかりした確認が必要になります。
(1)品種改良、(2)ゲノム編集、(3)異種間の遺伝子組換えはいずれも非常に有望な技術です。医薬品の製造においては、(3)の異種間の遺伝子組換え技術は不可欠ですが、遺伝子を組替えた生物の自然界への流出が起こらないような環境で生産されています。品種改良や遺伝子組換え植物の栽培は、自然界に拡散する可能性がより高いと思われるので、その点には注意が必要と思います。
遺伝子組換えの場合、自然界ではありえない変異の速度を得ることが目的ですから、より慎重さが必要です。しかし、品種改良を歓迎する一方で遺伝子組換え作物には一律に拒否反応を示すことへの合理性はないと思います。まずは、日本語で言う「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集」が「全く違う」技術(そもそもやってることが違う)であることを理解してもらうことが第一、ですかね?(笑)。
遺伝子発現のメカニズムそのもの、ものすごく重要になって来ているところ、この国の基礎教育では「何にも教えない」もんだから、みんな「呆れるくらい知らない」ってのが「やばすぎる!」なんて思ってるのだけれど(教えることが多すぎて、教育指導要領に加えていくのも難しい…、なんて話はちらっと耳にしましたが…、笑)。遺伝子組み換えとゲノム編集≒CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats-CRISPR ) の違いを正確に理解をした上でこうした流れを理解していくことは大事ですね。身近な専門家によれば、遺伝子組み換えとゲノム編集の違いは、各々の手法から得た結果が、
<⭐︎細胞の外部から導入されたものなのか、それとも細胞内部で変化したものなのか>
に、集約されるそうです。自分のNewsPicksトピックスでも、いずれ取り上げたいと思います。こちらの動きについて。
いろいろ検索すれば出ていますが、こちらもご参考まで。
https://www.pref.kanagawa.jp/sys/eiken/005_databox/0504_jouhou/0601_eiken_news/files/eiken_news218.htm
https://www.jst.go.jp/crds/column/choryu/073.html