【ゼロからわかる】ボーイングを窮地に追い込んだ「3つの失態」
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「3つの失態」が何を指しているかいまひとつわかりませんでした。次回以降文化の話になると思うのですが、Sugibuchiさんがあげてくださった記事に加えBusinessWeek (4/8/2024)の記事では2020からCEOになった「ウェルチの秘蔵っ子」Dave Callhounがめっちゃたたかれています。いわく「インドネシアの事故で文化を変えるチャンスがあったのに、むしろこれまでの(コストカット的な)戦略を強化した」「コストカットで利益を出し、それによる株価上昇によって$64millionを2020-22に手に入れた」等々。
今回もう一度会社全体のオーバーホールのチャンスなのですが、どうなるでしょう?
ちなみに昨日のWSJでは業績悪化が止まらないと報道されています。
https://www.wsj.com/business/airlines/boeing-says-cash-flow-is-worse-than-it-thought-0f2c954d?st=bkqylz53uzkz6gq&reflink=desktopwebshare_permalinkボーイングの変遷について1997年のマクドネル・ダグラス(MD)との合併が転換点だったという解説を最近よく読みます。
https://fortune.com/2024/02/22/boeing-stock-crash-history-737-outlook/
https://www.independent.co.uk/travel/boeing-whistleblower-safety-report-news-b2538763.html
これらの解説ではMDとの合併がボーイングが航空エンジニアリングの会社からGE出身の経営幹部に率いられる、ものづくりそっちのけで投資家受けを優先する会社へと変貌するターニングポイントだったとされます(例えば737MAX開発期のマックナーニCEOはGEでジャック・ウェルチの後任の座をイメルトと争った一人)。
要するにボーイングはジャック・ウェルチ門下生による行き過ぎた株主価値優先が米国の代表的企業にもたらした破壊的事例一つという見方です。
もっとも、こうした一見解りやすいストーリーはとりあえず話半分に聞いておいた方が良いというのは世の常です。
ただ787のアウトソーシング戦略の失敗(かえってコストがかさみ1000機作っても損益分岐点に達しないらしい)や、Spiritなど生産部門の売却(ダウンサイジング)と737MAXの品質問題の関係など、マクロな経営戦略がミクロな生産現場の諸問題にもやはりどこかで繋がっていると思うので、その分析には興味があります。ボーイングが揺れています。今年1月の737MAXの側壁が吹き飛ぶ事故から数カ月。未だにメディアでの報道が途切れていません。ボーイングに一体何が起こっているのか。ゼロから振り返られるようにまとめました。