2024/5/23

【時価総額テスラ超え】「やせ薬」の会社は超高収益だった

NewsPicks 編集部 記者・編集者
ノボノルディスクという会社をご存じだろうか。
糖尿病などの慢性疾患に特化したデンマークの製薬会社だ。昨年、創業100年を迎えた。
地味ながら優良経営の老舗企業。そんな同社のイメージは、糖尿病をもとに作られた薬に大きな体重減少効果があることが判明したことで、ガラリと変わった。
今や、減量を願う人々が熱い視線を送る肥満薬開発のトップランナーだ。
世界の肥満人口は10億人を突破、肥満の問題は年々深刻化している。肥満症を治療する通称「やせ薬」の市場は2030年に15兆円市場に拡大するとの試算もある。
そんな中、体重減少が期待できる薬に世界の投資マネーが集まっている。
この3年でノボ社の株価は4倍に拡大。昨年は時価総額でヨーロッパ最大のLVMHを抜き、欧州最大の企業になった。
やせ薬は今や、半導体やAIと並ぶ世界の一大テーマになりつつある。だが、その中心にいるノボ社のことはあまり知られていない。
ノボノルディスクとはどんな会社なのか。謎に包まれた北欧企業を調べてみると、意外な実態が見えてきた。
INDEX
  • Part1. 時価総額がGDPを超えた
  • Part2. 肥満薬って結局なんなのか
  • Part3. 北欧版「三方よし」の会社
  • Part4. 「やせ薬」開発競争が激化

Part1. 時価総額がGDPを超えた

「需要が生産を超えている」