日本生命がAIG傘下生保に出資、5950億円で20%取得-過去最大案件
AI要約(β版試験運用中)
- 1日本生命保険はアメリカン・インターナショナル・グループ傘下の米生保コアブリッジ・ファイナンシャルに約38億3800万ドルを出資し、発行済み株式の20%を取得する
- 2日本生命は出資を通じてコアブリッジの企業価値向上を目指すことで同社、AIGと合意し、2025年2月末までの取引完了を目指す
- 3この出資は、日本生命の買収・合併案件としては過去最大規模であり、収益源の多角化が急務となっている
コメント
注目のコメント
本件ではなく、あくまで一般論としてコメントします。
国内の保険市場は、人口減少が見えていますので、既存商品・既存戦略で戦っていればシュリンクするばかりです。
従来とは全く異なる(しかも他社が追随できない)販売手法でシェアを拡大させるか、新商品を投入するしかないです。
ただ、生命保険は既に長生きリスク(医療・介護・年金)もラインナップしており、拡大できる領域・市場には限りがあります。
とすれば、「既存市場にこれまでとは全く異なる新製品・サービスを投入する新製品開発戦略」か、「既存事業が進出していない地域・国での製品販売・サービス提供を目指す新市場開拓戦略」を念頭においたM&Aというのが自然な流れでしょう。
あくまで私見ではありますが、マイナー出資は経営判断・戦略の主導権を取れないため、過半の議決権を取る方がシナジー効果は高まると考えます。昨日Corebridgeの株価が7.79%も上昇していたので気になったのですが、日本生命が発行済み株式の20%を取得すると発表したのですね。
Corebridgeの強みは個人向け退職年金、団体向け退職年金、生命保険、機関投資家向け事業の4つのポートフォリオを持っていること。
これらの多様で幅広い商品ラインナップによって、顧客ニーズや経済動向の変化にすばやく対応し、リスク調整後のリターンを最大化するビジネスモデルになっています。
2022年にAIGからスピンオフしてNYSEに上場したInsurTechで、純利益を出し、配当も出しています。配当性向は84%。
この5月には3000億円の自社株買いを発表しています。ご参考まで・・・
https://www.ncblibrary.com/posts/133091国内の超高齢社会に対応かつアメリカの成長を見込んでの投資なのでしょう。国内は人口減少なので保険業界は何もしないでいるとメイン事業では20〜30年をかけてゆるやかに衰退すると予測されておりどこも海外MAに力を入れています。アメリカを選んだのは英断。知識層の絶対数がハンパなく資源もあり成長も見込まれる最強の国ですから。昨年、日本生命はニチイをMAしたことで介護施設業界規模一位になりました。2050年までは高齢者が増えますが以後はゆるやかに減少しますから今後は長期での大型投資to介護はなくなると思われます。不動産など資産運用の経常利益の方が保険収入の純利益より多いので余裕なのでしょうね。そのうちアメリカで熱くなっているエイジング領域(不老不死、健康長寿)に大型投資するかも?