岸田首相、米連邦議会で演説 「引き続き国際問題で中心的な役割を」
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「自由は人類にとって酸素のようなものです。このために世界で主要な役割を果たすのは米国です。」で始まる岸田首相の英語演説。
https://twitter.com/Maks_NAFO_FELLA/status/1778530712741925136
内容は、米国を盟主として立てつつも、米国だけに血を流させるのではなく、日本も体を張って戦う、という決意表明です。
その場にいなかった台湾が影の主役です。また、岸田首相と共にフィリピンのマルコス大統領も訪米していますが、フィリピンもまた、日本が体を張って米国と共に守りに行く、と言っている国です。
トランプ政権の時もそうでしたが、日本の役割は、米国がウクライナや台湾のために労を取るのを面倒そうにしている時に、おだてて機嫌を取り、「あんたが大将なんだから」と担いでいくことです。
案外、この役ができる位置の国が他にありません。過去に国賓で首相が招かれた時は、米国が主に安全保障で日本にさらなる負担を求めてきました。岸田首相の演説の態度は、英語も含めて悪くはなかったとは思いますが、見方を変えると米国の世界戦略に自ら喜んで飛び込んでいったようにも見えます。少し能天気すぎないかと心配になります。映画「オッペンハイマー」が描いたのは、かつて日本の学生運動が「米帝」と呼んだ米国のもうひとつの、というより本当の顔、血も涙もない恐ろしい顔でした。今回で「米国に物申せる対等で大人の関係」からさらに遠のいた印象があります。
米国の進めたグローバル化が格差を生んで社会を分断した、こう主張する中国に対しほとんどのグローバスサウスは賛意を示しています。イスラエル支援も典型的な二枚舌であり、国際社会の理解など得られるわけがありません。かくして米国は世界の嫌われ者になっているのが現実です。そこで世界で人気者になった日本を前面に押し立てて、米国は中国の封じ込めなど世界戦略を進めています。日本が関与する国際問題で中心的な役割とは、こういう理解で良いと思います。