JAL機が滑走路手前で停止 誘導路の「停止線」越える 走行中の別の航空機が欠航に
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福岡空港においては国際線と国内線のエリアが滑走路を挟んで分かれており、原則として飛行機が東西のエリアを行き来することはありません。したがって、離陸の飛行機の邪魔をしてしまったという状況が腑に落ちず(離陸の順番待ちで並んでいるのがふつうであるため)、少し調べてみました。
10日正午ごろは福岡ではちょうど陸風と海風が入れ替わるタイミングになっており、それまでは陸風の南風運用であった滑走路を、海風の北風運用に切り替えようとしているタイミングであった模様です。フライトレーダーでの機体の動きを確認する限り、南向きの最後の離陸便として離陸しようとしていたJAL3595便(運航は子会社のジェイエア社)の離陸中に、今後の北向きでの離陸のためにいったん滑走路を横断して南側へ向かうJAL312便が滑走路へ進入してしまったということで良さそうです。
滑走路の向きを変える際には、手狭な福岡空港においては普段は発生しないはずの滑走路の横断という状況が発生するため、管制官やパイロットが特に気を遣う場面です。今回の管制官とパイロットのやり取りの詳細は分かりませんが、離陸するはずだった3595便、滑走路を横切ろうとした312便、そして管制官のそれぞれのやり取りがポイントとなります。離陸と着陸で場面は多少異なりますが正月の羽田での事故を彷彿とさせる状況と言えます。
現段階では予断を許しません。単に312便が勘違いをして滑走路へ入ってしまったのか、あるいは3595便のほうが勘違いだったかもしれませんし、そもそも管制官が312便と3595便を取り違えたような指示を出してしまったかもしれません。
ちなみに3595便が離陸中止後欠航となってしまったのは、それなりに高速度になってからの離陸中止はブレーキの温度が高くなっているために冷却や点検が必要となる場合があるからです(ひどい場合はブレーキや車軸そのものが変形して使用不可能となります。命を守るためですのでフルブレーキの後は使い物にならなくなることもあります)。管制の指示、コクピットの認識が一致していたのかどうか。録音などで確認して改めてしっかり検証して欲しい。福岡空港は都市部の中にある過密空港のひとつです。万が一・・・の事態もあってはなりません。