訂正(7日配信記事)-英アストラゼネカが新型コロナワクチン市場から撤退開始、需要減退で
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アストラゼネカの新型コロナワクチンは、無毒化したウイルスに新型コロナウイルスの遺伝子を組み込み、それを体内に送達して新型コロナウイルスに対する抗体を作るベクターウイルスワクチンです。
ただ、今回の新型コロナのような定期的接種が求められる感染症では極めて不利なワクチンでもありました。
ベクターに使用しているウイルスは無毒でも、体内ではこれを異物と認識して抗体を作ってしまうからです。つまり接種の回を重ねるほど効果が減弱します。
そもそも今回のアストラゼネカのワクチン開発は受難続きでした。
当初は一番開発が先行していながら、臨床試験中に投与量の設定ミスがあり、停滞を余儀なくされ、その間にファイザー、モデルナに追い越されました。
また、早期に血栓症の副反応がわかったことも、このワクチンに対する躊躇を増長させました。
もちろん長期的視野に立てば、これだけウイルスの変異が激しい新型コロナに対するワクチンとしては、mRNAワクチンには勝ちえなかったでしょう。
しかし、mRNAワクチンに比べやや安価なワクチンを第三世界などに供給し続けたこと、そして血栓症の副反応についていち早くデータをまとめて公表したということは評価されてよいと個人的には思っています。