【シリコンバレー時事】米巨大IT5社の2024年1~3月期決算が2日、出そろった。アップルのみ前年同期比で減収減益。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売不振が響いた。増収増益となったアマゾン・ドット・コムなど4社は、旺盛な生成AI(人工知能)への需要を捉え、成長投資を加速させる構えだ。

 「われわれはAIの将来性を信じており、他社と差別化できる強みを持っている」。アップルのクック最高経営責任者(CEO)は、電話会見でこう強調した。同社のAI分野での出遅れに対する投資家の懸念を払拭しようと躍起だ。

 減収減益決算は4四半期ぶり。売上高の半分を占めるアイフォーンが1割の減収だった。中華圏での中国メーカーとの競争激化が販売を圧迫した。

 一方、グーグルの親会社アルファベットは、四半期ベースで純利益が過去最高となった。マイクロソフト(MS)、メタ(旧フェイスブック)、アマゾンも売上高と純利益が1~3月期としては過去最高を更新。広告やクラウドサービス、インターネット通販など、それぞれの中核事業が好調だった。 【時事通信社】