公的資金返済、金融庁ときらやか銀行が連休明けにも協議 - 日本経済新聞
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返済期限という言われ方をしますが、正しくは(きらやか銀行親会社である)じもとHD発行C種優先株式が今年10月1日に普通株式へと強制的に転換され、整理回収機構が大株主となってしまうことを意味しています。
普通株になってしまうと、(SBI新生で苦労しているように)株価下落等により返済不能となってしまうリスクもあるため、当局としても同優先株式の約定変更(一斉取得時期の延期)を図るインセンティブはあります。
ただし、これには普通株主を種類株主とする総会決議は必要となるため、可能な限り定時総会招集通知発送前に決定しておきたいというところでしょう。
注目のコメント
難しい判断だが、金融庁は最終的には応じざるを得ないのでは。
きらやか銀行は過去に3回も公的資金注入を行っている。それはお上頼み、と捉えることもできるが、横並びを是とする日本の金融界では意外と主体的に自行の経営を考えて行動していた、理解できると思うんだが。
確かに見通しの甘さもあり、前期244億の赤字に。それは従来の貸倒引当方針だと毎年10年かけて20億ずつ引当を行う予定のところを、一気に185億を引き当てて貸倒の増加に備えたこと。有価証券の含み損の処理を行ったこと。
これらは金融庁が問題視していた内容でもあり、今後コロナ関連融資で貸し倒れが増加する懸念に対し、地域経済を支える地銀が過去の負担の処理が長引かせると、今後の地域経済の発展の阻害要因になる、ということだと思う。
だとすると今回のきらやか銀行の延期交渉は、今後の地域経済を地銀が支える上で、金融庁の意向にも沿った主体的な動きと言えると思う。半面金融庁としては「困ったらお上頼みですぐ公的資金に頼られても困る」ということで、いい顔は出来ないだろう。
しかし、トップ交代も行っていて内部的な責任も取っているとは言え、返済延期を認めることで、他の地銀にも地方経済のことを主体的に考え、独自の取組を促すことでそれをバックアップする姿勢を示すことができるのではないだろうか。