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【衝撃】下方修正3回、「改革の先駆者」住友化学の誤算

NewsPicks編集部
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  • NewsPicks 編集部 記者

    住友化学が過去最大の最終赤字に陥ります。同業他社が黒字決算を見込む中、住友化学の苦境が鮮明になっています。

    国内の総合化学メーカーはどこも石化事業(汎用品事業)に苦戦しています。中国勢が台頭して汎用品ビジネスは成り立たなくなっているからです。

    石化事業の再編は総合化学メーカーの共通の課題であり、住友化学は、いち早く対応してきました。ところが、気付けば危機的状況に置かれています。

    赤字の要因の一つであるラービグへの投資は2005年、当時社長だった米倉氏の決断によるものでした。米倉氏はその後、経団連会長に就任し、米倉氏の次の社長の十倉氏も現在、経団連会長を務めています。

    稼働が安定せず、たびたび赤字に陥るラービグは長年、住友化学の経営課題でした。しかし、有効な手を打たないまま、現在に至ります。今回、初めてラービグの位置づけも含めて見直しが入ります。

    住友化学はかつて三井化学との統合を進めていたことがあります。最後は破談に終わるのですが、その後、3代社長のバトンリレーで赤字体質から脱却した三井化学と強い経営基盤を持ちながら苦境に陥る住友化学の明暗から経営トップの決断の重要性を痛感します。


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    スタートアップ経営/シニフィアン共同代表

    住友化学と言いながら、成長はバイオ医薬品に期待している、名前と実態がズレているところに、呪縛と幻想があるのでしょうか。

    石化事業という競争と変化の激しいポートフォリオにも関わらず、グローバル大手と比較して再編の打ち手が周回遅れだったこと、その後の成長戦略が規模スピード共に中途半端に留まったこと。限られた財務リソースの制約から、買収候補企業がトップティアではなくリスクを取らざるを得なかったこと、合弁でリスクを付したつもりが合弁の罠にハマったこと。前者は直近のコニカミノルタでも同様でした。

    振り替えれば、2001年に格下かつ銀行再編で生まれた三井住友Gの三井化学との統合再編が破断になりました。日本がバルブ崩壊から本格的な統廃合、M&Aの時代への舵取りしたつもりが、スピードや覚悟が中途半端で成立しませんでした。日本全体で20-25年前の意思決定のツケを支払わされている面もあります。同様に揉めに揉めた製鉄業界、新日鐵住金は再編して10年経って果実が実り始めました。日本の大型再編は効果が出るまで時間がかかる。

    とはいえ、遅ればせながら、今からでも再編行い、再成長軌道へ乗せていけば可能性のある産業はまだまだ日本には数多く残っています。やり切れば未来は残っている。

    この25年、日本がゆっくりポートフォリオを動かしているうちに、海外大手は各社各様に大きくポートフォリオを変革。それでも各領域の競争や事業環境は厳しいのも現実。

    日頃ウォッチしている会社ではないですが、なんとなくそんなことを思いました。


  • ユーザベース SPEEDAアナリスト

    高炉業界の課題対応を、30年後にやっている、という印象。

    日本製鉄が合理化を始めたのが80年代で、鉄鋼業界で合併も含めた再編はゴーンショック~金融危機後の約15年。
    粗鋼生産量は70年代ピーク、80-90年代は横ばい、中国需要で00年代に一回ピーク超えもその後減少し、中身も内需は長期で減少推移。日本特有の話ではなく、経済発展でインフラ投資が進み、それが数十年単位されてインフラが充実するため粗鋼需要が減少する。またリサイクルも進み、粗鋼自体も高炉→電炉にシフトする(鉄鋼蓄積)。

    「粗鋼生産8千万トン」の波紋 相場形成の新常態は?(2020/5、日経新聞)
    https://s.nikkei.com/3UiN6OV

    石化業界のコア・最上流は、エチレン(とナフサ)。
    様々な財で使われるため、インフラ需要が多い鉄鋼より、需要ピークは後ろ。下記を見ると50-70年代に大量の石油化学コンビナートが出来て、1996年にエチレン生産量が年700万トン超え。輸出も増加し、2010年くらいまで700万トン前後の推移。
    一方、業界再編の動きは1994年の三菱化成・三菱油化の合併による三菱化学(三菱ケミカル)の誕生からで、1997年には三井化学も誕生したが、両方ともグループ内再編。
    エチレンプラントの停止が本格化したのが2010年代半ばから。

    日本の石油化学のあゆみ(石油化学工業会)
    https://www.jpca.or.jp/trends/history.html

    企業を超えた再編の必要性は誰もが理解しているし、定期的にそれが対外公表も含めてされる。だけど、進み切らない。

    石油化学業界、くすぶる再編の行方〜シェール革命、世界的低価格競争で迫る危機(2013/10、ビジネスジャーナル)
    https://newspicks.com/news/1377230

    三菱ケミカルグループ、新社長に筑本学氏 ギルソン社長は退任(2023/12、日経新聞)
    https://newspicks.com/news/9362695

    三井化学、石化再編「第2幕」(2024/1、日経新聞)
    https://newspicks.com/news/9487953

    「石化」分離・上場検討=レゾナックHD(2024/2、時事通信)
    https://newspicks.com/news/9583931


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