2024/4/28

「ドライブ・マイ・カー」で世界を席巻した濱口監督の挑戦

NewsPicks編集部
黒澤明監督以来、カンヌ、ヴェネチア、ベルリン、の世界三大映画祭全てで賞を受賞し、さらに2022年には映画「ドライブ・マイ・カー」で米アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督。
濱口監督の最新作「悪は存在しない」の上映が4月26日から始まった。昨年、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した話題の作品だ。
NewsPicksでは濱口竜介監督への取材を敢行。最新作の制作秘話から、日本映画への思い、監督業のキャリアまで話を聞いた。
INDEX
  • 「言語に頼らない物語」への興味
  • グランピング計画が映す「現代っぽさ」
  • 「実験的な演出」に挑戦し続ける
  • 本当に「悪は存在しない」のか

「言語に頼らない物語」への興味

──2021年公開の映画「ドライブ・マイ・カー」から約3年が経ちました。次の作品に「悪は存在しない」を選んだ理由は。
この作品はシンガー・ソングライターで作曲家の石橋英子さんのオファーから発展したものです。
彼女には映画「ドライブ・マイ・カー」の劇中音楽を作っていただきました。そのご縁で、「ライブパフォーマンス用の映像を作ってほしい」と言われたんです。