コニカミノルタと富士フ子会社、複合機事業の業務提携で協議
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二つの背景からだろう。
①コニミノは、先日特損と併せた構造改革を発表した。全般にオフィスでの印刷需要の減少で、じわじわと全体や機能の集約が始まっている。
ペーパーレスで転換迫られる複合機業界-コニカミノは人員削減(2024/4、Bloomberg)
https://newspicks.com/news/9807163
リコーと東芝、コピー機など生産統合 世界最大手連合に(2023/5、日経新聞)
https://newspicks.com/news/8461939
②富士フイルムは、生産先が欲しい。
元々富士フイルムビジネスイノベーションは、富士ゼロックスというXeroxとのJVだった。そしてXeroxの経営危機で持分を75%まで2001年に増やし、またXerox分の製造をかなり担っていた。ただ当初のJV契約などで営業可能な領域がアジアに限定され、欧米拡販のため富士フイルムはXeroxを買収しようとしたが断念。
販売契約は2021年3月まで、生産契約は2019年から5年間、合弁解消時に結んでいる。Xeroxの生産が他社に変わるのかまでは知らないが、富士フイルムとしては以前よりこういった座組をしやすいし増やしたい。
富士フイルム、米ゼロックスの買収断念(2019/11、日経新聞)
https://newspicks.com/news/4357423
富士フイルム、米ゼロックスと21年3月で販売提携解消(2020/1、日経新聞)
https://newspicks.com/news/4514571
なお、再編・変化は、過去10年の市場変化などで、かなり前から想定されていたこと。
その意味で、ちょっと興味深いと思ったのが…
・富士フイルムHDもコニカミノルタも、適時開示は出していない(重要事項は開示義務がある、のに…)
・富士フイルムHDはプレス出さずフジフイルムBIでのプレス、コニミノは同社のプレスで出している
という点。
ただ、市場状況を考えると、そのうち買収もあるのではないかとも思う。
事務機だけでなく、両社ともフイルムメーカー・化学系が出自で、メディカルも手掛けている(コニミノはメディカル撤退気味だが)。また化学材料で液晶などに用いられるTACフィルムは両社でシェアのほぼすべて。逆に統合すると独禁法で一定のスピンオフも必要そう。ペーパーレスの流れと共に複合機市場も徐々に縮小してきています。ただ、日本の場合はペーパーレス化なども緩やかな進行のため、しばらくは残り続けるでしょう。
一方で海外など既に紙自体をほぼ使わない国や紙そのものの運用ができずデジタル化が一気に進んだ国など、印刷そのものに依存していない国も出てきているため加速する可能性もあります。こちらの業界、ペーパーレスとカメラの高性能化が原因なんだろがそのカメラの会社であるということが面白い、物理空間より仮想空間が商品になる時代、ヒトは自らの発明品を発展させることで自らの脅威と闘う、これがヒトの歴史なのだろうな。
イノベーションは闘いを発展させ更なるイノベーションを生み出す、、。
目先の利益を求める以外に目標を定められないヒトの哀しき定めか。