2024/4/14

【OSAJI】丸紅も出資。群馬の「金属加工業」発コスメがブレイクした理由

NewsPicks 記者・編集者
肌にやさしい、自然由来の成分を使ったスキンケアやコスメのなかでも、いま幅広い世代の女性に注目を集めているブランドがある。
「OSAJI(オサジ)」。
2017年のローンチ以降、売り上げは右肩上がりに成長し、6年で20億弱に届く規模に成長している。
このブランドのストーリーは、ユニークだ。
OSAJIの生みの親である茂田正和氏は、「未経験」の状態から2001年に化粧品づくりをスタート。その後、家業である群馬の「金属加工メーカー」の新規事業として化粧品づくりを続けてきた。
2023年11月には、OSAJI事業を分社化し、同時に総合商社の丸紅と群馬銀行グループとの資本業務提携を発表した。
なぜ「金属加工メーカー」からブレイクコスメが生まれたのか。商社との連携を通して、今後どんな成長を見込んでいるのか。
茂田氏へのインタビューから、一つのブランドの成長ストーリーに迫った。
INDEX
  • 母のための化粧品づくり
  • 「めっき企業」の新規事業
  • 自分たちで「売り場」を持ちたい
  • コロナ禍中で人気に火がつく
  • 資本提携に「疑心暗鬼」だった
  • ブランドにとって一番大事なこと
  • 「東洋の美的感覚」で世界へ

母のための化粧品づくり

表参道ヒルズ、伊勢丹新宿、阪神梅田などの一等地をはじめ、直営店10店舗以上を持つコスメブランド、OSAJI(オサジ)
2017年にローンチし、自然由来の成分を使ったスキンケア商品や、色彩鮮やかなコスメが、幅広い世代の女性の心をつかんでいる。
今でこそ街中で見かけるブランドとなったが、その出発点である2001年当時、OSAJIの生みの親の茂田正和氏に化粧品づくりの経験は「ゼロ」だった。
音楽業界の仕事や雑貨の輸入店の経営をしていた茂田氏が、畑違いのコスメ業界に足を踏み入れた背景には、意外なきっかけがある。