ミャンマー武装勢力、タイ国境の貿易拠点を占拠 国軍の劣勢鮮明
コメント
注目のコメント
ミャンマーとタイ国境で最大の都市ミャワディ、人口20万人。これまでで反国軍勢力が制圧した最大の都市となります。
国境の街というのは、江戸時代の長崎の出島のようなもので、貿易による富の源泉です。
関税も取れればワイロも取れます。
そのうえ、ミャワディは、国際的犯罪自由特区のようになっていて、中国人シンジケートが、誘拐、性産業、麻薬、ビットコイン詐欺、振込め詐欺、オンラインカジノ、等々、多種多様なシノギを展開しています。
ミャワディを支配する勢力が彼らから巻き上げることのできるショバ代は莫大な金額です。
これまではミャンマー国軍とタイ国軍が利権を分けあってきましたが、反国軍のカレン民族解放軍がこの利権を手にすることになります。
別の反国軍勢力、コーカン人のMNDAAが制圧した中国との国境の街、ラウッカイについても同じことがいえます。
他の反国軍勢力の中でも少数民族から成る勢力、カチン独立軍やアラカン軍も国境の利権を奪取するべく国境地域の制圧を優先しています。
国境の街の利権を失うことは、国軍にとって資金面での打撃になることは確かです。
ただし、国軍が最大都市ヤンゴンの港湾を保持している限り、世界中と貿易はできます。
そして、少数民族から成る反国軍勢力は、実のところ、この国境利権のために戦ってきた、という向きがあり、それを手に入れれば満足してしまうのではないか、というところがあります。
スーチー派の国民統一政府は、国軍打倒とミャンマーの全国的な民主化を真面目に目指しているでしょうが、軍事的には大都市を制圧するには至っていません。国軍から集中的に攻撃を受けてもいます。
国境利権を奪取した少数民族の武装勢力は、その利権は死守するでしょう。中国やタイは、彼らと取引できればそれほど問題ないともいえます。
ミャンマーは1つの国の体を成さず、解体していく過程に入っています。
![アプリをダウンロード](/resources/images/banner-app-download.png)