2024/4/9

【価格5倍】日本も影響。「チョコレート危機」がかなり深刻だ

NewsPicks編集部 記者
「カカオ豆」が爆騰しているのをご存じだろうか?
カカオといえば、チョコレートの原料になる作物だが、わずか1年半前まで1トンあたり2000ドル台だった先物価格が、今や5倍近くの1万ドルを突破するまで、爆上がりしてしまっている。
すでに需要旺盛な金属の「銅」を超える水準となった。
なぜ、カカオ豆がここまで高騰しているのか…?
これはチョコレート業界全体にとって、異常事態です」
NewsPicksでは、そう話すクラフトチョコレートブランド「Minimal - Bean to Bar Chocolate -(ミニマル)」創業者の山下貴嗣代表に話を聞き、2024年に勃発したチョコレート危機の行方と、消費者の影響までを解説してもらった。
INDEX
  • ①チョコレート業界の異常事態
  • ②なぜ、こんなに価格が上がるのか?
  • ③予言:年内に「チョコ」が高くなる
  • ④クラフトチョコの「正論」

①チョコレート業界の異常事態

去年の10月ごろから、カカオ豆の価格上昇が始まっています。
コモディティのカカオ豆は先物市場で取引されており、ここ数十年間は1トンあたり2000ドルから3000ドルの間で推移していました。
それがここ半年ほどで急激に上がっており、3月末にはニューヨーク市場で一時1万ドルを突破しました。