2024/4/8

【核心】「デジタル赤字」の地獄を抜け出せ。国産クラウド大号砲

NewsPicks 副編集長
たった1年で株価が10倍以上に急上昇。時価総額は一時3000億円を超えた。
“生成AIバブル”の株式市場で、一躍注目を浴びた企業。それが、さくらインターネットだ。
生成AIの開発に欠かせないのが、米エヌビディアの「GPU」(画像処理半導体)である。
さくらインターネットは、世界中で入手困難のGPUをかき集め、国産GPUクラウドを2024年1月から開始。国内のAI企業が殺到中だ。
そして2023年秋には、政府や自治体のシステムを運用する「政府クラウド」の事業者にも、国内企業として初めて選定された。
クラウドといえば、アマゾン、マイクロソフト、グーグルという3️強が世界で独占。
しかし売上高わずか200億円の会社が、そこに無謀にも割って入ろうとしている。
さくらインターネットを率いるのが、高専在学中に創業した田中邦裕社長だ。
今後5年で1000億円」という投資計画もぶち上げた田中社長が、「国産クラウド」の必要性を語り尽くす。
INDEX
  • クラウド「外資依存」の落とし穴
  • 「デジタル赤字」の根本原因
  • 日本のIT大手は沈黙
  • 生成AIの「国産インフラ」が起動
  • 巨人エヌビディアとの蜜月
  • 政府クラウドで外資に対抗
  • 給料アップ、1年で100人採用

クラウド「外資依存」の落とし穴

──GPUクラウドや政府クラウドなど、動きを加速させています。「国産クラウド」はなぜ必要なのでしょうか。