英パリサー、京成にオリランド株削減を総会に諮るよう要請-15%未満
コメント
注目のコメント
いま流行の資本コストだとかROICだとかを持ち出さず、極めて単純なROA(投下資本利益率)を計算すると、2022年度と2023年度を均してオリエンタルランドは7.7%程度、京成電鉄は1.3%程度です。オリエンタルランドの数値は両年とも比較的似ていますが、京成電鉄は両年の数字が全く違うので、これも細かいことを言わず良い方の2023年度のみ見ても2.9%程度です。つまり、ROAに関する限り、オリエンタルランドの方が資金を有効に活用しているのは明らかで、投資する株主が期待する利益率がこれまた煩いことを言わず同じ程度とするなら、京成電鉄は資金を有効に使っていないと言えそうですね・・・
仮に京成電鉄がオリエンタルランドの経営に影響力を及ぼして自社の鉄道の乗降客数を伸ばしたり店舗の売上を増やしたりすることができるならオリエンタルランドの株式を持ち続ける意味はある訳ですが、そうでないなら、売り払って含み益を実現して自ら投資して本業の投下資本利益率を改善するべきですし、それが出来ないなら株主に還元してしまえ、という理屈が成り立ちます。一方、京成電鉄の経営者にしてみれば、オリエンタルランドの方が自社より資金を効率的に使って稼いでいるわけで、そこから上がる期待利益も自社の利益への貢献です。これを手放して得た資金を投じてオリエンタルランドへの投資より高い利益が得られる投資機会があるなら良いですが、それが見つからず単に株主に還元して終わるなら、その後に残った会社の利益率と成長期待は今より下がってしまうことになるでしょう。
京成電鉄は株式投資で稼ぐファンドじゃないですから、高い投下資本利益率を得る事業機会を自ら追求することなく金融資産のリターンに期待して株を持ち続けるなどとんでもない、ということになるわけですが、経緯はともかく、オリエンタルランドに投資して安定した利益を生み出す構図を作ったのは自社の判断で、今、何故それを急に変えなきゃならないんだ、という思いも経営者には湧いて来るかもしれません。さて、どうなりますか・・・ いずれにしても、何らかの方針説明は必要になりそうですね。 (・・;そろそろ京成電鉄がオリエンタルランド株を保有している合理的な理由がなくなってきましたね。反論するにしても拒否するにしても説明できないでしょう。売却して現金を本業に投資するか、株主に還元するか、2択ですよね