クリスピー・クリーム、上場来最大の上げ－マクドナルドで販売へ

（ブルームバーグ）： 26日の米株式市場で、ドーナツ店チェーンのクリスピー・クリームが急伸。上場来最大の上げとなった。米マクドナルドが全米の店舗でクリスピー・クリームのドーナツを取り扱うことで、両社が合意した。

両社の26日発表によれば、年内に一部のマクドナルド店舗でクリスピー・クリームのドーナツの販売を始める。2026年末までに全米の店舗に拡大する見通し。マクドナルドは朝食時間帯のほか、軽食メニューの終日提供に力を入れている。

ニューヨーク市場で、クリスピー・クリーム株は39％高の17.35ドルで引けた。１日の上昇率としては2021年７月の新規株式公開（ＩＰＯ）以来で最大。マクドナルド株は前日比変わらずだった。

マクドナルド米国部門の最高マーケティング責任者（ＣＭＯ）、タリク・ハッサン氏は、クリスピー・クリームをメニューに加えることで「朝食だけでなく、終日にわたって新しいビジネス機会を切り開く」ことができると説明した。

発表文によれば、両社はケンタッキー州の２都市にあるマクドナルド160店舗で試験的にクリスピー・クリームのドーナツを販売したところ、「予想を上回る」結果が示されたという。

マクドナルドの米国内の店舗数は昨年12月31日時点で１万3000店余り。一方、クリスピー・クリームは１万4000カ所余りの販売チャンネルを持つ。

原題：Krispy Kreme Surges Most on Record After McDonald’s Pact (3)（抜粋）

(株価を終値にし、見出しなど書き換え更新します)

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選択しているユーザー

倉田浩美
ヴィジョナリーブランド株式会社代表取締役社長
・2024年03月27日
マクドナルドで販路を広げるのは、かなり大きなポテンシャルですね。なかなか、クリスピークリームの店舗まで行くのは不便、だけど好きという顧客は多いと思うので、どこにでもあるマクドナルドででプラスで買う顧客がかなり多いと思います。

ハンバーガーとドーナツであれば、カニバライゼーション(どちらかに偏ってしまう)が起きる可能性は低く、ドーナツを追加で購入する確率がとても高いという点で、お互いにwinwinで素晴らしい販路拡大戦略ですね。

さらに、マクドナルドでハンバーガーは買わないけれど、クリスピードーナツは買いたいという新規顧客も見込めます。既存顧客の平均購買単価を引き上げて、新規顧客も増やせるという最も効率が高い戦略ですね。

注目のコメント

谷頭和希
チェーンストア研究家・ライター・批評家
・2024年03月27日
これ、展開によっては非常に面白いことになりそうです。

つまり、マクドナルドは商品を自ら売り出すというよりも、さまざまな商品を扱う場所、プラットフォームになるのではないか。ある意味で、ショッピングモールがさまざまなテナントを入れて客を集めているように、マクドナルドがこれまで築いてきた店舗立地を活かして、さまざまな製品を売り出す場所のハブになるのではないか。

やはりマクドナルドブランドは強固ですし、商品を置いてもらう側にも十分メリットは感じられるはずです（今回、クリスピードーナツの株価が上がったように）。

今後の展開に注目ですね。
細田知美
株式会社電通PRコンサルティングシニアPRプランナー、電通ダイバーシティラボ所属
・2024年03月27日
アメリカのクリスピー・クリーム・ドーナツは、買収された後、店舗を縮小しオンライン販売に切り替えています。
しかしながら、クリスピー・クリームのおいしさは揚げたてにあります！
今回の合意で、マクドナルドの店舗で揚げたてのドーナツが提供される可能性があれば、利用者にとっては嬉しいですね。

家から徒歩圏内にあるマクドナルドで、揚げたてクリスピー・クリーム・ドーナツが食べられるのであれば、利用したいです。日本での展開も期待！