モスクワ郊外でテロ 40人死亡100人以上けが ロシア治安機関
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6000人で満員のコンサートホールで、複数の襲撃者が自動小銃を乱射し、同時に大規模な爆発が発生。建物は炎上して屋根が崩落、多くの人々が取り残されたままでした。
ロシアの治安当局によると「40人以上が死亡」とのことですが、死者数ははるかに多いでしょう。
襲撃者4人は現場から逃走、捕まっていません。
ロシアの治安当局は、襲撃者たちがウクライナ政府に送り込まれたとほぼ断定しています。その理由は、襲撃者たちが乗ってきた「乗用車がコンサートホールの駐車場に停めてあり、ウクライナのナンバープレートだから」というものです。
ウクライナ政府はこの襲撃への関与を否定。ロシア政府による偽装の事件で、ウクライナに責任をかぶせるための謀略であると非難しています。
確かなのは、誰がやったにしろ、今後、ロシア政府はこの事件の責任がウクライナ政府にあると断定して、ウクライナへの侵攻の規模を拡大させる、ということです。
大統領選挙が終わった直後にこの事件が起きたことで、新たな動員令を出して、ウクライナに展開するロシア軍を20~40万人程度増強することが正当化されるでしょう。世界はほんとうに不安定だ。現時点で主犯が誰なのかわからないが、罪もない市民がターゲットとなるのは許されない。戦争も含め同様の事件が続くと、破壊者はどこでも行動を起こせると思ってしまう。犠牲者は弱者だ。
90年代後半にロシアで発生したチェチェン人武装勢力による一連のテロを思い起こさせるような攻撃です。また、2015年~2017年にはイスラム国(IS)によるテロが各地で頻発しました。今回のテロが起きたのはラマダン期間中の金曜日夜で、IS関連組織が犯行声明を出しているようです。
今年はガザ戦争も行われており、イスラム過激派組織は世界各地でテロを呼びかけていましたので、特にラマダン期間中は注意するように、外務省なども警戒を促していました。
ロシア・ウクライナ戦争が始まってからもう2年以上が経ち、ウクライナに義勇兵として参戦したイスラム過激派の人たちも多数いますので、ウクライナ政府の意向とは関係なく、こうした人たちがテロを仕掛けたとしても不思議ではありません。
事件の背景など詳細は続報を待ちたいと思いますが、欧州や北米でもこの種のテロが発生する可能性は十分にあります。