(ブルームバーグ): 14日のニューヨーク外国為替市場では、日本銀行が18、19両日に開く金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除する方向との報道を受けて円が一時上昇したものの、急速に下げに転じた。日銀の決定についてトレーダーは確信できていない。

時事通信の報道によると、日銀は2%のインフレ目標を持続的に実現する確度が高まったとの見方を強めており、連合が15日に発表する春闘の第1回回答集計を確認した上で最終判断する。時事は情報源を明示していない。

日銀の金融政策決定会合を控え、同会合での判断を巡る臆測は為替市場で頻繁に飛び交っている。ただ、米経済の強さが大きく注目されるようになり、日銀のマイナス金利解除で円が上昇するとの投資家の期待はすっかり消え去った。

マネックスの為替トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「時事の報道による円への条件反射的な反応は、事実上すでになくなった。何を信じるべきなのか、誰も分からないということだ」と指摘。「今回の日銀会合は、しばらく目にしていなかった本物のライブな会合になるかもしれず、拙速に間違った側に賭けてやけどを負うことを誰もが避けている」と述べた。

時事の報道後、円はドルに対して0.2%程度上昇したが、急速に下げに転じ、前日比およそ0.4%安の1ドル=148円30銭前後で取引されている。

原題:Yen Wavers After Jiji Report That BOJ Set to End Negative Rates(抜粋)

--取材協力:George Lei.

More stories like this are available on bloomberg.com

©2024 Bloomberg L.P.