工藤会トップ、2審は無期懲役 1審死刑破棄 殺人罪は無罪
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野村被告が無罪となった98年の元漁協組合長射殺事件について、22年の年末特番で捜査に当たった警察官と検事への取材などをもとにドキュメンタリー・ドラマにしました。上意下達の組織である工藤会で、トップである野村被告の関与をどう立証するかが焦点でした。事件直後の捜査で、関与を証言する「間接証言」があったとされています。つまり当事者から直接話を聞いた訳ではなく、「又聞き」の証言だったため、証拠採用されなかったものがありました。2013年頃、再捜査の過程で直接の証言者が亡くなっていることがわかり、この時点で「間接証言」が法的に証拠として認めらる法ルールに着目。改めて補充捜査で間接証言を取り直し、立件につなげました。この経緯を考えると、「間接証言」をめぐり改めて裁判所が判断した可能性があります。判決全体としては、今後の暴力団対策が後退しないか…影響が心配されます。
形式的には、元漁協組合長殺害事件は「冤罪」だったことになるわけで、袴田さんのケースと同じとまでは言えないにしても、似た側面はあるという判決です。しかし、袴田さんのケースではあれほど冤罪に対する批判が大きいのに対し、今回のケースはそうした批判を微塵も感じさせない。
やはり、暴力団に対する世間の目は厳しい。まあ当然なのですが。