ルネサス、定期昇給延期 リストラも、投資優先
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高度経済成長時代を思い出す。当時も従業員に支払うべき給料を減らして投資に回していた。しかし払わなかった分の給料は年金として増額して払うとしていた。日本の年金制度の始まりである。
日本が発展途上国のマインドセットに戻ってきたと感じる。ルネサスで働く意味とは？ということを考えさせられる記事とも言える。あまり指摘する人は少ないが、定期昇給や昇格を抑えると、個々の労働者の生涯賃金に影響が出る。塵も積もれば山となる。
配当しつつ定期昇給を抑えれば、それは「社員より株主や出資者を優先します」という経営者からのまさにサイレントメッセージでもあるわけで、そこに早期退職と海外企業買収まで組み合わされば、「日本の事業で雇われてる人間には付加価値が無いので用がない」ということも言わずともに社内外へ発信してるということになります。
働いている人たちからすれば、「ここで働いていてもキャリアや未来を形成していくことは難しい」と感じる人も出てくるよなあとも感じられたと思います。なかなかにハードな意思決定。でも、それを含めてやるか、そしてそこから持続的な経営成果をだせるかが、特に上場企業の経営では問われる。
事業成果と、定期昇給やリストラのバランスは難しいが、成果が出ているときにやったほうが追い込まれてからよりも全員の不幸が減る可能性はあると思う。
あとは全社としての投資もその要因であれば、それは従業員にはコントロールできない要素が多い。それが成功した時に受益者となれるように、全従業員が受益者となれるような株式報酬とのセットなどもあった方がいいのではないかと思う。
