【14選】ジェンダーを理解するために、映画や本に触れよう
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「ジェンダー」といっても様々な立場、様々な視点がある訳ですが、「シスターフッド」といっても、いろいろなあり方があります。
もちろん、米国や日本、韓国に限らず、地域が違えば様々な「シスターフッド」のあり方があります。
アジア・アフリカ諸国の映画やドラマにいくつかの例を挙げると、
① ドキュメンタリー映画『燃えあがる女性記者たち』
https://writingwithfire.jp/
インドで、被差別カーストの女性たちがスマートフォンを手にしたことで、女性だけのネット新聞社をつくる。
暴力を受ける女性、性犯罪、利権マフィアに搾取される農村、脅されながら報道を続ける女性記者たち。これこそジャーナリズムというドキュメンタリー映画です。
② ドキュメンタリー映画『フラとニョニョ ふたりの助産師』
https://asiandocs.co.jp/contents/421
ミャンマー西部ラカイン州。2010年代、ムスリムのロヒンギャへの迫害が激しくなり、病院にも学校にも行けなくなる。
仏教徒のラカイン人女性助産師は、ロヒンギャ女性を弟子に取る。病院に行けないロヒンギャ女性のための助産師となれるように。
ロヒンギャ女性を弟子に取ったことで、周りの仏教徒たちから脅迫されるが、弟子が助産師として独り立ちできるように支援を惜しまない。
③ 映画『ウルファの娘たち』
https://kinolorber.com/film/four-daughters
チュニジア。4人姉妹の長女と次女は、因習的な家庭、母親のような人生を忌み嫌って、ある日何も告げずに出奔する。イスラーム国に加わるために。
社会が違えば、女性たちに何が必要かも違います。
世界には様々な「シスターフッド」がありますが、最も尊いのは、他者の命を救うために自分たちの命をかけてでも助けあうことです。今日は国際女性の日です。
国際女性の日(3月8日)は、国連により1975年に定められました。
女性たちが、平和と安全、開発における役割の拡大、組織やコミュニティーにおける地位向上などによって、どこまでその可能性を広げてきたかを確認すると同時に、今後のさらなる前進に向けて話し合う機会として設けた記念日です。(国連HPより)
NewsPicksでは、この良きタイミングに、ジェンダーやフェミニズムについて改めて気軽に学ぶことができるコンテンツを14つ選びました。
ぜひご一読ください。拙著をお取り上げ頂き、ありがとうございます。一番最後に載っている「ポストイクメンの男性育児」の著者で、産業医/産婦人科医の平野翔大です。(この3月のタイミングでプロピッカーにも選出頂きました)
その他の書籍も非常に面白いものと感じます。是非一度、「食わず嫌い」せずに、先入観なく読んでみてください。小説系が受け取りやすいですが、解釈に受け手の考え方が多分に含まれてしまうので、できれば論述系も読んでいただくと良いかなと思います。
さて、せっかくなので「男性でも読みやすい3冊」の1冊としてご紹介頂いた拙著のポイントをご紹介させて頂きます。
本書は題名の通り、「男性育児・育休」にスポットを当てた本です。育児・介護休業法が改正され、大企業には取得が強く促進されていますが、これは「男は仕事、女は家事育児」に対する大きなパラダイム・シフトだと考えています。
しかし男性の育休は「男性自身が育児参画を望んで進んだ」というより、「女性の社会進出や少子化の問題の処方箋」として進められたという背景がある、ここに私は焦点を当て、「男性が家事育児をすべきだ」ではなく、「男性が家事育児をできるようになるためには、社会的に何が必要か」を紐解きました。
実はこの流れにおいて参考になるのが、女性の社会進出の流れです。つまり男性の家庭進出と逆の流れであるからこそ、女性の社会進出で生じている諸問題を考えるこは、今後男性の家庭進出で起きる問題を予測するのに重要なのです。そして何より、この問題は男性が当事者になりますから、男性にとって以前よりは捉えやすいものになるはずです。
このような問題に取り組むことは、最終的には男性にも女性にも、皆が生きやすい社会につながる、というのを本書ではご紹介しています。
この話題はどうしても男性対女性の二元論になりがちです。しかしフラットな目線で見れるようになると、決して対立論ではなく、多くの同一の問題を抱えていることがわかります。
是非拙著を皮切りに、根強い問題であるこの問題への知識を広めて頂ければ幸いです。